和をたしなむ

2017.06.12更新 - 徒然なるままに

物の力、物作りの偉大さを感じる。

 

6月に入って早いもので半月が過ぎ、

月初めに京都で見てきて、追加で注文した夏衣が店に届き、

 

それらの一品たちを、

今まであったきもの美濃幸の着物たちと合わせ、

コーディネートをする日々。

 

今回は女将と二人、一点ずつ吟味をしたこともあってか、

どの帯とも、どの着物とも、一発で馴染むものばかり。

 

やっぱり良かったね!!

 

と女将と二人、品々を目の前に満足をしております。

 

そうした一品たちを、追加し、

またコーディネートを掛け替えた壁面はこちら。

 

 

より一層、透け感のあるもの、

 

より一層、強い日差しに応える色、

 

6月になったので、

夏の涼感」や「夏の季節感」をより意識して、

壁面の模様替えは完了。

 

梅雨入りの声も聞こえ始めるこの頃、

 

もうそこまで来ている夏の訪れを、

着物の色柄と共に感じて頂けたらと思います。

 

反対からの一枚はこちら。

 

 

 

紫の地色に、桔梗の紫が美しい、

夏絽の九寸名古屋帯が映えるコーディネート。

 

日本の夏って本当に美しいな。

 

と無条件で感じて頂けるであろう、

染め帯の力と、それを受け止める夏絹の底力を感じる、

きもの美濃幸好みの組み合わせが出来ました。

 

 

それにしても最近は、

物の力」というものをひしひしと感じる事があり、

 

着物屋として、そうした一品たちに出逢えること、

そのものを自分の店に置けることは、

 

何にも代えがたい有難いことと、つくづく思います。

 

日本の物作りが衰退した。」と言われて久しいですが、

着物業界に限っていえば、確かに30年くらい前と比べれば生産反数も激減し、

身近に触れる事の出来るレベルでの、「これは!」というものは、

少なくなっています。

 

 

呉服屋仲間との会話も、そんな話ばかり。

 

私のお仲間たちは皆さま、

お客様に喜んで頂ける良いものを探すために、

足を棒にして町中を歩いています。

 

 

ただ、日本の物作りの力は偉大で、

 

その様な中でも、確かな技術と先見の志をもとに、

素晴らしい物作りをされている方々も、

 

まだまだ居られるというのが、私が日々感じること。

 

 

この「しな布」のバッグもそんな一品です。

 

 

 

日本三大古代布のひとつに数えられる「しな布(科布)」。

 

このバッグは贅沢にも、そのしな布の八寸名古屋帯を裁断し、

バッグの表生地に加工をしたもの。

 

華美な部分は一切ありませんが、

どこか心を惹きつけるものがあり、

それが「物の力」だと私は思っています。

 

店の壁面に置き始めて、約2週間が経ちましたが、

お越しになるほとんどの方が手に取り、

何かしら、心動かされるものを感じているご様子。

 

セールストークやポップなど、

売り手がしようとする余計なものは一切不要、

そのもの自体が、お客様の心に何かを届けているみたいです。

 

 

物を作り続けて下さる皆さまがあってこそ、

そのものたちを届けて下さる皆さまがあってこそ、

 

私たちは着物屋を商うことが出来ている事に心から感謝をして、

 

だからこそ、それをお客様にお見せする私たちは、

真剣に物に向き合っていきたい。

 

とはいえ、

 

お客様にはそんな堅苦しいことだけではなく、

自由な心で着物を楽しんで頂ける様な店で在りたいと、

改めて思わせてくれた、6月三週目のはじまりでした。

 

 

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