和をたしなむ

2018.01.06更新 - 男のきもの

男のきものを嗜む。「2018年商い初めの一着。」

 

昨日は本年2018年の、商い初めの一日。

 

一年のスタート何に袖を通そうか、お正月の間に色々と考えながら過ごすのですが、

今年はこの様なコーディネートで一年が始まりました。

 

 

杢無地の本場結城紬に、色が鮮やかな荒磯緞子の角帯を合わせ、

羽織は一つ紋を入れた、梨地御召のもの。

 

洒落物が得意なきもの美濃幸らしく、

また新年の御挨拶にも失礼のない様にと心掛けた、

そんな組み合わせとなりました。

 

 

杢無地の結城紬は、祖父の一張羅を譲り受けたもの。

 

出自は詳しく知らないのですが、恐らく地機の本結城で、

今誂えようと思っても手に入らず、また見つけたとしてもかなり高価なもの。

 

それは祖父の時代から大して変わっていない様で、

「汚したら一大事!」と、祖母はなかなか祖父に着せなかったと、

女将から聞き伝わっています。

 

確かに良いもので、素材感はもちろんですが、

無地とは違う、多色の織り糸が織り込まれた生地感は、

男のきものらしさを一層楽しめる、そんな仕立て上がりになっています。

 

新年の御挨拶廻りは、この結城紬を誂えた頃の、

何十年も前からお世話になっているお客様のお宅へも伺うので、

御挨拶の際はそんなお話しでも盛り上がり、そうした意味でも相応しい一着。

 

 

荒磯緞子の角帯は、新年には相応しい縁起の良い柄で、

荒波に踊る出世魚「鯉」の柄は、晴れ晴れしい新年とその想いを込めて結んでみました。

 

 

梨の肌のように、細かな質感を持つ「梨地御召」は、

当店の御召全般をお願いしている、織司なかむらさんのもの。

背に一つ紋を縫いで入れているので、こちらも新年の御挨拶に最適な一着です。

 

そして私のように、日々着物を着て過ごしている人にとっては、

慶弔両用出来る羽織は必須アイテムのひとつで、

これさえ羽織っていれば、帯を変えるだけでどちらの場にも迎える、

とても便利な一着になっています。

 

 

こんなコーディネートで始まった、2018年。

今日お逢いしたお客様の評判も上々で、ほくほくと嬉しい私。

 

 

今年も皆さまと着物と共に在る楽しい日々を、

一緒に過ごす事が出来たらと思います。

 

 

皆さまにとって楽しき一年となります様に♪

 

 

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