「見テ 知リソ 知リテ ナ見ソ」豊田市民芸館~芹沢銈介展へ。
休日の一日。
最近、花粉症の影響もあり体調を崩し気味だったので、
自宅でゆっくりとした時間を過ごそうかとも思いましたが、
そんな時だからこそリフレッシュしたい気持ちが勝り、
思い立って豊田市民芸館で開催中の特別展、
「芹沢銈介の仕事」を観に行きました。

豊田市民芸館は、
お客様からも一度行くといいよとお勧めをしていただいており、
以前から気になっていた場所のひとつ。
芹沢銈介展が開催されているというのであれば、
行かない選択肢はないなと思い、
名古屋市内から高速道路を使って約一時間、
ドライブにもちょうど良い距離感の場所に向かいました。

芹沢銈介氏については改めて解説する事はありませんが、
当店でも大切に扱わせていただいている型絵染の創始者であり、
日本全国にある織物・染物・陶芸などの、
名のなき職人による手仕事の美しさに注目をした、
民藝活動の一翼を担った作家のひとり。
きもの美濃幸が扱う一品たちも、
名高い作家が手掛けたものは少なく、
丁寧な手仕事がなされた上質感あふれるものをと意識しており、
芹沢銈介氏、そして創始者である柳宗悦氏の思想は、
どこか通ずるものがあると思い、
日々商いをしております。
肝心の展示内容については、
限られた点数ではありますが、
見応え抜群の展示内容で、
私の様な芹沢銈介好きからすれば、
一日、ここに居られる作品構成。

代表的な、暖簾の作品も何点かあり、

屏風に装丁されたものや、


和装品は、帯地や珍しい打掛など、


着物ファンの皆さまにとっても、
見応えのある展示内容でした。
芹沢銈介氏の代表作でもある、
本の装丁も多数展示。

なかには、私が喉から手が出るほど欲しい一冊も展示してありました。
(以前、古本屋を探したら数十万円していて、とても手が出ませんでした涙)

展示場の別室には、
柳宗悦氏の書斎を模した部屋が用意されており、
そこに掛けてあった解説文に心を打たれました。

「見テ 知リソ 知リテ ナ見ソ」
(見てから知りなさい。 知ってから見てはいけない。)
という意味の言葉で、
柳宗悦氏の民藝に掛ける想いを乗せた一首です。
まずは先入観なく、自身の心の赴くままに美しいと思うものを求め、
それに行きついたのであれば、じっくりと学び、教養を深めていく事が大切。
概念や知識から物を知った気になるのではなく、
まず物と対峙をし、直感を信じること。
私自身が問屋に向かい、仕入れをするときの心意気を、
そのまま言語化してもらえた心地がします。
情報が溢れかえり、
ものを見ずとも何事も知れる心地になれる現代。
また美しさというものを、
「映える」や「バズる」という言葉に安易に変換されがちの価値観にあって、
ただただ自分の心の赴くままに、
そのものの美しさを求めていく事の大切さ、
そこから知識という深堀をしていく事の難しさを、
改めて実感させられる展示会でした。
何はともあれ、
芹沢銈介が大好き!
そんな気持ちが爆発する幸せな展示会です。
5月24日まで開催中ですので、
同じ気持ちの皆さまはぜひ行ってみてください。

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