七夕の願いを星空に込めて。「有松鳴海絞り浴衣「星の瞬き」×夏八寸帯「まこと織物・梶の葉」」
6月に入りましたので、
先月までにご紹介をしてきました今年の夏衣たちを、
美濃幸好みのコーディネートを創り上げて、
順番にご紹介をしてまいります。
今日は有松鳴海絞り浴衣を着こなすコーディネートをご紹介。
本日と明日の二日間、
有松鳴海絞り浴衣の産地である緑区有松地区では、
有松絞りまつりが開催されています。
地元のみならず、県外からもお越しになる、
毎年大変人気のあるイベントですが、
きっと思い思いの有松鳴海絞りの一着に袖を通して、
そのひとときをお楽しみになられている方も多いことでしょう。
当店でも地元を応援する気持ちを込めて、
毎年、有松鳴海絞り浴衣を仕入れて、ご提案をしておりますが、
今日の一反はその今年の新作であり、
今からの季節にお楽しみいただきたいコーディネイトを創りました。
では、ご覧くださいませ。
今夏の新作、丸紋を絞り上げた純国産の有松鳴海絞り浴衣に、
西陣織の名店「まこと織物」さんが手掛けたすくい織りの夏八寸帯を合わせてみました。
縦に絽目が入った木綿生地である浴衣なのですが、
格調高い八寸帯を合わせた夏衣らしい組み合わせをご提案。
いい意味で浴衣らしさが抑えられ、
その手仕事の美しさが際立ったコーディネートとなりました。
濃紺色の地の上に、
斜め取りで配された巻き上げ絞りの丸紋は、
夜空に瞬く天の川銀河の様。
シンプルな巻き上げ絞りですが、
調子よく、均等に丸紋を仕上げていくことは難しく、
少しでも調子が狂うと、このまとまり感は失せてしまう、
工芸品としては気を遣う仕事の一反となります。
こちらの有松鳴海絞り浴衣の詳細はこちら
そして八寸帯は、毎年夏の一本をお願いしている、
京都西陣織の名店「まこと織物」さん渾身の一本。
お太鼓部分はよろけすくい織りとなっており、
夏帯らしい涼感を感じさせてくれる仕上がりとなっています。
そして特徴的な柄は、
古今和歌集の一歌で七夕への女性の切ない恋心を詠った
「久方の あまのかはらのわたしも里 君わたりなば かじかくしてよ」
という一歌をモチーフに織り上げた一本になります。
三色の和紙を折りたたみ、
そのうちに緑の梶の葉を挟み、
薄色の糸でしっかりと結ぶ。
五色は魔除けの色であり、
挟む梶の葉は、昔は七夕の時の願い事を記したもの。
今でいうところの、七夕短冊の由来となっています。
帯〆は浴衣と帯の良さを邪魔せず、
きりりと着姿全体の印象をまとめるために、
浴衣の地色に近い、濃紺色の一本を合わせました。
浴衣も帯も、
どちらの七夕らしくあり、今の季節感を思わせる柄でありながら、
そこに込められた深い思いや情緒は奥深く、
秘めたる季節感が込められた素敵な着姿になることでしょう。
そんなお好みの一着が、
皆さまの着物に対する切なる想いを叶えるものになります様に。
そして私たちも、
その願いを叶える事が出来るようなきもの専門店で在るために、
日々精一杯尽くしてまいります。
素敵な季節をお過ごしくださいませ。
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99,000円(税込・反物価格)
夏八寸帯(夏名古屋帯)「まこと織物・すくい織り・七夕梶の葉」
286,000円(税込・反物価格)
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