上質感あふれる100年に相応しい織り上がりとお楽しみください。「御召「五百機織・米澤佐志め織物・萬字つなぎ・五倍子染・男性向け広巾」
八月に入り暑い日が続いておりますが、
先月末からに引き続き、美濃幸好みの秋の新商品をご紹介いたします。
きもの美濃幸の事をご存知の方であれば周知の通り、
当店は男性のお客様も多いきもの専門店です。
先の蔵出し市でも男性の皆さまのご来店ご利用が多く、
今夏ご用意をしました夏紬関連はすべて行き先が見つかり、
ただ今仕立ての真っ最中。
男性向けの着物を常設しているきもの専門店は全国でも少ない事もあり、
当店を頼りにお越しいただける事は有難い限りの事ですし、
加えて私自身としては着物男子の仲間が増える心地がして、
なお一層嬉しい気持ちでおります!
今日はそんな着物男子の皆さまに、
自身を持っておすすめしたい一品をご紹介いたします。

「御召 米澤佐志め織物 五百機織・萬字つなぎ・五倍子染・男性向け広巾」
江戸時代、
上杉鷹山公の頃からの歴史を持つ日本を代表する織物産地「山形県米沢」にあって、
長き間、織物に一心に取り組まれてこられた「佐志め織物」さんが手掛けた一反になります。

佐志め織物さんとのご縁は長く、
その出会いは20年ほど前までさかのぼります。
ご縁あって、私が分けて頂いた一反は「なつきぬ」というもので、
佐志め織物さんが手掛けた単衣~夏に快適に着こなせる生地感のもので、
裾が擦り切れるほど着続けている大好きな一着です。
その佐志め織物さんの代表作である「五百機織(いおはたおり)」は、
織姫が心を込めた織り上げた「五百機衣」にその名の由来を持ち、
その名に相応しいしなやかで光沢感ある織り上がりが特徴となっています。

今回は「御召」という括りでご紹介しておりますが、
撚糸の具合がとても良く、
一般的な御召とは思えない滑らかな生地感を持った仕上がりとなっています。

その佐志め織物さんが創業100周年の際に制作された特別な一反。
「不断長久」を意味する萬字つなぎ模様を織り上げた一反で、
その地模様はその由来に相応しい格調高い仕上がりとなっています。

無地ではなく、細かな織模様がある事で、
光が当たった時の表情がとても良く発せられております。
その表情が良く見える理由のひとつは草木染にて糸染をしたこともあり、
この深い黒色に見える色は、
古くから黒色を染める際に使用されてきた草木染料である五倍子から色を出し、
その抽出液のなかで丁寧に染め上げた織り糸が使われている事にもあります。

これが化学染料となると、黒のきつさが増してしまい、
この様なこっくりとした深い色目には仕上がらない事と、
地模様自体もこのような豊かな表情では上がらなくなります。

そうしたこだわりのある仕事の積み重ねから、
その織り上がりは漆黒とはまた違う、また濃紺の様な色目でもない、
深みのなかに柔らかな印象を受ける仕上がりとなっています。
先述の通り、
佐志め織物さんの織物は私自身も愛用しており、
また実際に米沢にも足を運び、その工場も見学させていただいたことがあります。
人情味があり暖かいお人柄がそのまま織物となって仕上がっているとその時に感じましたが、
この一反もそんな佐志め織物さんらしい織り上がりとなっています。
きっと、社長とご子息様が100周年の節目にと思い、
一心で織り上げたのだろうと、
生地を触っていると、そのやり取りが聞こえてくるようです。

そんな思いを感じ、大好きな一反を、
ご縁ある皆さまにご紹介出来ることは本当に嬉しいこと。
そして何より着心地が良く、
上質な絹織物の質感をお楽しみいただけますので、
ぜひお心に留まった皆さまはお試しくださいませ。
この素晴らしい一反を皆さまにお届けする事が叶えば、
自身も大好きで愛用している佐志め織物ファンのひとりとして嬉しい限りです。
《掲載商品のご購入はこちら》
※商品名と写真をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。
御召「五百機織・米澤佐志め織物・萬字つなぎ・五倍子染・男性向け広巾」
330,000円(税込・反物価格)
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