伝統技術と現代の感性が交わる、夏の遊び心を。「浴衣 三勝染・清水敬三郎監修・飛翔」
夏の一着、新作浴衣をご紹介します。
今日ご紹介する一反は、
今まで当店ではあまりご紹介をしてこなかった染屋のもの。
ただし、とても美濃幸好みの染め上がりで、
ぜひ多くの方のご覧いただきたいと思っております。
ではどうぞ!!
江戸染の名店「三勝」さんが手掛けた浴衣生地。
その三勝染の歴史を支え続けた清水敬三郎さんが監修された一反となります。
三勝(さんかつ)さんは、
明治時代に織物問屋から創業をされ、
長板中形の浴衣を染め始めた事からその技術の高さとデザイン性の素晴らしさが世に拡がり、
「三勝染」の名で小粋な夏の一着として長く愛され続けています。
その染の歴史の中で特筆すべきは、
長板中形の染技術と、それを支えた職人の存在。
今回名前がある清水敬三郎さんの父「清水幸太郎」さんは、
長板中形の重要無形文化財・人間国宝に認定された方で、
手仕事ととは思えないほどの緻密な型置きや美しい染技術が世に認められました。
「三勝の長板中形は、本当に手仕事なのか!?」
と言われるほど、
正確無比の染技術が三勝さんの信条であり、
その長き歴史のなかで培われたものは、
今の時代、そしてこれからの未来へも繋がる、
大切にしていきたいものに違いありません。
さて、こちらの一反に話を戻して、
当の清水敬三郎さんは職人仕事ではない、
商品を監修するプロデューサーとして大成され、
親子で三勝染の礎を築かれていきました。
浴衣を語らせたら右に出る者はいないと言われるほど、
浴衣というものを熟知されたいた清水敬三郎氏。
こちらの一反は、その清水敬三郎さん監修のものになります。
大胆な構図で大空を飛ぶ鳥たちを染め上がた一反。
大変おこがましいですが、
私個人の想いで「飛翔」という名前を付けさせていただきました。
地を黄色味がかった薄緑色に染め、
その上に大胆に飛び交う鳥たちの柄を型置き。
こっくりと深みのある茄子紺色で仕上げた一反になります。
広巾の浴衣生地を使っているので、
男性向けの一反ではありますが、
お心に留まった女性にもお楽しみいただけたらと思います。
私はどこか愛らしく、遊びがあるものが大好き。
この一反の様に、
どこか愛らしい雰囲気をもつ鳥たちの様子、
薄緑色と茄子紺の取り合わせ、
大小ある鳥たちの構図、
そこには夏の遊び着である浴衣としての存在感を持たせるため、
小紋の染柄とはひと味違う趣向が必要になってきますし、
かといって、行き過ぎた遊びは大人な遊びにはならず、
その微妙な琴線の先に、「江戸好みの小粋さ」があると思っています。
古典的であり、先進的である染め上がり。
清水さん親子ご両人とも他界されておりますが、
その精神はこうして今も染め上がりとして受け継がれ、
今の時代でも変わらぬ存在感とものつくりの精神が心を打つ一品となっています。
心地好く飛ぶ鳥たちの様に、
お召しになる皆さまにとっても素敵な夏が訪れます様に。
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55,000円(税込・反物価格)
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