和をたしなむ

2024.11.20更新 - 八寸・九寸(名古屋帯)

冬の訪れを心温まる一本と共に。「九寸帯(名古屋帯) 辻が花染・森健持・スノーマン」

 

先月から約一か月間にわたりご紹介をして参ります、

 

「 美濃幸好みのちょっとしたフォーマル着物 」

 

 

 

今日は一休止をいただいて、

今冬におすすめしたい新入荷の一品をご紹介したいと思います。

 

 

どうぞご覧下さいませ。

 

 

 

 

九寸帯(名古屋帯)「森健持・辻が花染・スノーマン」

 

 

桃山時代が続く伝統的な辻が花染の世界観を大切にして、

現代の染色界に新たな息吹を吹き込み続ける染織家 森健持さんが手掛けた、

九寸帯(名古屋帯)になります。

 

 

 

 

辻が花染は、

絞りと墨描き(カチン)を併用しながら染色や柄を表す技法。

 

 

生地を縫い絞りながら染め上げる大らかな柄表現が特徴の絞り染の魅力と、

極細の筆による線描きによる繊細なカチン描きの魅力、

その双方の魅力と技量によって柄表現が織り成す辻が花染が古来から持つ作風と、

 

その伝統を重んじながらも感性の赴くままに布に向かい、

一心にひとつひとつの品々を生み出していく、

森健持さんならではの愛らしさと楽しさとが込められた世界観が、

ひとつの帯と成って表された一本です。

 

 

 

 

そしてこの帯最大の魅力は、

 

そうした技法の何より、

身に付けるご本人はもとより、その着姿をご覧になられる周りの人までも、

笑顔にさせてくれる事にあると私は思います。

 

 

 

 

こっくりと深みのある紺色の地の上に、

雪原に佇むスノーマンを染め上げたお太鼓の様子。

 

 

 

 

その地色から連想される雪明かりの中、

小雪が降りしきるなかでも笑顔で佇むスノーマンの様子は、

愛らしさそのものです。

 

 

 

 

スノーマンの輪郭や雪原、そして小雪の様子は、

絞り染のふわっとした輪郭によって良く表現がされており、

 

 

 

 

その小雪のなかは、

カチン描きで雪の結晶が描かれているので、

繊細な大人な印象も与えてくれます。

 

 

 

そして彩色も最小限になされているので、

スノーマンのマフラーや帽子、鼻のにんじんの色が際立ち、

お太鼓に品の良い彩りを加えてくれています。

 

 

 

 

前腹の様子はこちら。

 

 

 

 

こちらもお太鼓同様、

スノーマンを中心として、

彩りとなっているマフラーと帽子が染め上げられています。

 

 

 

スノーマンの様子は相も変わらず愛らしく、

 

 

 

 

絞り染とカチン描きが、

小さな柄の中に丁寧に施されています。

 

 

 

 

もう一方はこちら。

 

 

 

 

こちらも同様ですが、

スノーマンがいない分すっきりとした印象。

 

 

 

 

でも風情があって、私はこの雰囲気が好きです。

 

 

 

 

真綿紬の帯地を使っている事もあり、

またお柄自体冬そのものを感じる季節感の一本ではありますが、

どこか心温まる印象を受ける仕上がりとなっています。

 

 

 

 

これからの季節、

クリスマスパーティなどに和装で参加される皆さまには、

ぜひお試しいただきたい一本でありますし、

 

そうしたクリスマスシーズンはもちろん、

今冬の季節感を楽しむ一本として、

森健持さんが手掛ける一品の魅力を感じ、

お楽しみ頂けたら嬉しい限りです。

 

 

 

暖冬を通り越して、

本当に冬が来るのか怪しい様な気候が続いていましたが、

11月も終わりが見える頃になり、

ようやくその気配を感じる気候となってきました。

 

 

 

今年の冬が皆さまにとって、

心暖かな素敵な季節となります様に。

 

 

 

そして最後に、

この帯の私が大好きなところ、

 

それは、

裏太鼓にある森健持さんの落款。

 

 

 

 

めちゃくちゃ可愛いでしょ♪

 

 

 

 

《掲載商品のご購入はこちら》

※商品名・写真をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。

 

九寸帯(名古屋帯)「森健持・辻が花染・スノーマン」

242,000円(税込・反物価格)

 

  • 記事一覧

カテゴリー / Category

アーカイブ / Archive

和のお稽古 / Lesson

お知らせ / Information

→ お知らせ一覧

↑PAGE TOP