単衣～夏衣の季節に向けて、

模様替えが進む、きもの美濃幸の店内。

 

 

初夏の陽射しが、

ちょうど良い頃合いに入る店奥に、

この一本を掛けてみました。

 

 

塩瀬の生地を染め上げた九寸。

 

染の老舗名店、

「染の川勝」さんが手掛けた一本です。

 

 

九寸(名古屋帯)「染の川勝・塩瀬・青楓」

新緑の美しさ、

初夏の清涼感をそのままに写し、

その染め上がりは、

自然の美しさを超越するかの様な、

凛とした美しさが込められた、

京友禅の老舗名店ならではの一本です。

 

 

塩瀬生地の滑らかさと、

透き通った白の上に、

初夏の風に柔らかくたなびく、

青楓の枝葉たち。

 

 

枝の茶色、

そして青楓の緑色の濃淡のみだからこそ、

染の立体感と、瑞々しさが表現されています。

 

 

構図も完璧。

 

枝の振り方も、

葉の分量も多すぎず少なすぎず、

お太鼓の美しさを、

最大限に引き立ててくれる仕上がりです。

 

 

お太鼓の中心と、前腹の一部には、

少しだけ金彩の縁取りが使われており、

その存在感も涼感を引き立ててくれています。

 

 

その前腹の様子はこちら。

 

 

こちらもお太鼓同様、

過不足がない染め上がり。

 

 

見ているだけで、

初夏の良さを存分に感じさせてくれる、

仕上がりになっています。

 

 

青楓は、初夏の柄。

 

 

今時分には最良の柄のひとつで、

短い期間でしか最大限の魅力は、

発揮できない一本になりますが、

 

その分、その季節にだけ結べる事が、

この一本の最大の魅力になります。

 

 

季節と共に在る着物。

 

 

自分らしいスタイルで、

思うままにお楽しみくださいませ。

 

 

《掲載商品の詳細はこちら》

 

九寸(名古屋帯)「染の川勝・塩瀬・青楓」　１８７，０００円（税込・反物価格）