和をたしなむ

2020.04.29更新 - 附下

単衣の品格を刺繍に込めて。「染の川勝 単衣楊柳地附下『草花つなぎ』」

 

そろそろ、単衣の準備を整える時期。

 

といっても、その頃には本禍がおさまっているのか、

不安は尽きないのも本音ですが、

その時になってからでは、楽しい事へのスタートダッシュが遅れるというもの。

 

#Stay homeうちに、箪笥の引き出しを開けてみて、

整理などをしてみてはいかがでしょうか。

 

 

そんな単衣の頃、

ちょっとしたフォーマルな場に一着あると便利な附下を、

今日はご紹介します。

 

 

染の川勝 単衣楊柳生地附下 「草花つなぎ」

 

 

染の名店「染の川勝」さんの一品。

 

「楊柳(ようりゅう)」という、縦方向にしぼがある単衣用の生地を使い、

単衣の頃の草花を描き、染め上げた附下になります。

 

 

上の写真は、前身頃の柄付け。

 

手前が裾、奥は肩へと延びる柄付けですが、

肩から裾へと滑らかに伸びる柄付けが施されています。

 

 

どれも、初夏から初秋にかけて、

野山に咲く花や草たちの柄。

 

 

蝋色の地色に、モノトーンで染め抜いた柄は、

かなりシンプルなものですが、

前身頃にひとつだけ、丁寧な手刺繍が施されています。

 

 

輪郭を金駒刺繍を施し、花弁の陰影を白糸で丁寧に刺繍。

 

この一か所の刺繍の存在が、この附下の価値を決めている、

その様に私は思います。

 

 

単衣のきものは、暑さが増し、もしくは残る季節に袖を通すものなので、

色も柄も涼感を感じさせるもの、もしくはそれを連想させるものが、

それ自体に求められます。

 

 

この附下の場合、その表現のひとつが「モノトーン」であり、

かといってそれだけでは、附下としての格が表せないので、

前身頃にひとつだけ、極上の刺繍を施すことにより、

単衣の品格を作り上げてくれています。

 

 

合わせる帯は、色々と考えましたが、

この一本にすることに。

 

 

先週ご紹介しました、

美術工芸啓さんの夏九寸「熨斗目」の色違いを合わせてみました。

 

こちらの一本は、グレイッシュな色遣い。

 

 

こうしたモノトーン系の帯合わせは、

美濃幸にしては、かなり珍しい合わせ方です。

 

美濃幸好みは、帯に挿し色を入れてメリハリを作りたい傾向なので、

それに見合うものと思い、色々と合わせてはみたのですが、

一番しっくりときたのは、この一本。

 

 

先にも書いた通り、この附下の個性を考えると、

帯合わせは同系でおさめて、あとは帯〆の色を挿すことで、

個性を立たせる方が良いと思います。

 

 

 

着物の品格、単衣の品格を、着姿に込めて。

 

 

来たる季節を迎えて、自分らしい着姿と共に、

きものと共に季節をお過ごし下さい。

 

 

掲載商品詳細

染の川勝 単衣楊柳生地附下「草花つなぎ」 280,000円(税別・反物価格)

美術工芸啓 夏九寸「熨斗目」 お値段等はお問合せ下さい。

 

  • 記事一覧

↑PAGE TOP