単衣の涼感と気品を携えて。「美濃幸好み 単衣附下+単衣~夏衣九寸帯」
単衣の季節が到来。
きもの暦からすれば6月からが単衣の季節となり、
そろそろそれに向けての準備も進めていく頃ではありますが、
今の気候から考えれば、5月の単衣が最良の様子。
昔からの暦も大切にしながらも、
今の気候に合わせたご提案もして参りたいと考えています。
そんな単衣の頃、
セミフォーマルな雰囲気をもった
おすすめのコーディネートをご紹介します。
楊柳生地に初夏の草花の染め上げた、
単衣の附下。
染めの名店「染の川勝」さんが手掛けた一品です。
その附下に合わせる帯は、
美術工芸啓さんが手掛けた単衣~夏向きの九寸帯(名古屋帯)。
透け感はそこそこに、
絹の質感が最大限に活かされた一本に織り上がっています。
加えて、帯締めと草履も単衣~夏衣向きのものをチョイス。
軽やかな雰囲気で足元から帯周りをお楽しみ頂きたいと思っております。
楊柳生地の附下は、最近では貴重なお品に。
一昔前、
10年ほど前であれば、
袷~単衣~夏衣を明確に分けてお召しになられる方が多く、
単衣の需要もそれなりにあったのですが、
昨今は需要の変化だけなく、気候も変わっており、
袷の生地から一足飛び、夏衣の生地へと移行する事が、
お客様の需要にも合っている様に感じています。
楊柳生地を風合いを活かし、単衣らしい涼感を感じていただきたく、
彩色はモノトーン基調に収め、刺繍も抑えた金駒刺繍と白糸での刺繍のみに。
スキッとした単衣の品格を感じる仕上がりです。
合わせる帯もそれを共に引き立ててくれる一本。
新進気鋭の西陣織機屋、美術工芸啓(ひらく)さんらしい、
雑味のない織り上がりに一本です。
織の良さ、
絹本来が持つ光沢感。
豪華な織柄を仕上げる事に軸足を置く訳ではなく、
そうしたものを活かすために機織りがあるかの如く、
とてもシンプルに、ただただ一心に機に向かっている様子が、
織り上がりからもうかがい知れます。
先述の通り、こちらは明らかな透け感がある帯ではないので、
単衣の頃から夏衣に向けて結んで頂ける一本。
また合わせる長着の種類も、
この様な附下から色無地、小紋や大島紬の質感の紬まで、
幅広く合わせて頂く事が可能ですので、
単衣~夏帯をお探しになられている皆様には、
きっと重宝に使っていただける一本になろうかと思います。
美濃幸好みの単衣コーディネート。
いかがでしょうか。
今年の夏もきっと暑くなる事でしょう。
(想像するだけ汗が噴き出そうですが。。。)
ゴールデンウイークも過ぎる頃になりますと、
一気に気温が上がり、その日に袖を通す着物選びも、
迷われる事と思います。
昔からのきもの暦やドレスコードは大切にしつつ、
一番大切な事は、「着物を楽しむ心」です。
心身共に快適で「楽しい」と思える一着と共に、
素敵な季節をお過ごしくださいませ。
- 2024.10.01 2024年10月の定休日・和のコト教室(着付・茶道)開催日のご案内。
- 2024.09.30 10/11(金)-14(祝) 型絵染 岡田その子展 開催します。
- 2024.09.27 10月5日(土)・6日(日)「大門フェス2024 第2回大門子ども商店街」に出店をします。(5日(土)は実店舗休業となります)