和をたしなむ

2020.07.20更新 - 徒然なるままに

多くの人が携わりながら誂える晴れ着の美しさ。

 

七月に入り、

七五三のお見立てや、ご相談が増えてきました。

 

 

誂えるにしても、お手持ちのものを活かすにしても、

本番の11月まで、約三か月というところ。

 

お客さまのご要望をお聞きしながら、お見立てをさせて頂く事を考えると、

決して早くもない時期へと差し掛かってきました。

 

 

今月初めにも、7歳のハレの日を迎えるご家族様のお見立てをさせて頂き、

先日、そのお祝い着に付ける別染の八掛が染め上がりました。

 

 

鮮やかな水色の地色の上に、

華やかな薬玉と結び紐が染め抜かれた、京友禅の一品。

 

お祖母様も一緒にお見立てをして下さり、

ご家族様の総意で決める事が出来た、大変お似合いの一品でした。

 

 

先に書いた通り、八掛は別染をし、

お祖母様・お母様・私たちで、

 

「どの色が良いだろうか??」

 

と和気あいあいとお話しをし、

結果、お嬢様が「これ!」と言われた、

結び紐の柄に使われているピンク色を染める事にしました。

 

 

八掛の別染は、

費用的には既成のものと比べても大して変わらないのですが、

お客さまのご意向や想いに添った色に染め上げる事が、

何よりも大切であり、大変なこと。

 

なかなか思った色の染まらないという事を他方から聞いたりもしますが、

当店が長年信頼を置いている染屋さんに、この色の端切れを渡し、

染め色のニュアンスを伝えてから、染め出しをしてもらいました。

 

 

端切れで見るとの、八掛の染め上がりで見るのとでは、

同じ色でも全く見え方が変わったり、ちょっとの色の差が大差になるのですが、

今回も、上の写真をご覧の通り、ほぼジャストな色に染め上がり。

 

この八掛を見ているだけで、染屋さんに想いが伝わったことが、

何よりも嬉しく思ったりしています。

 

 

八掛も無事染め上がり、悉皆屋さんに湯のしをお願いしたのち、

仕立て屋に体形やお好みの詳細を伝えて渡し、お嬢様のご寸法に誂えてもらいます。

 

 

どの着物もそうなのですが、

 

一反の反物を一着の着物に仕上げ、お一人の方にお召し頂ける様にするために、

数多くの熟練した職人の手から手へとを反物と共に想いが渡っていき、

やがて来るハレの日を鮮やかに彩る素晴らしき衣裳に成っていく事に、

 

着物の美しさの根底に在るのだと、私は思います。

 

 

着物専門店として、そうしたハレのひとときを彩る機会に、

携わらせて頂けている事に心から感謝をしつつ、

最後まで気を抜かず、こうして頂けたお仕事とご縁を結んで参ります。

 

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