和をたしなむ

2025.04.23更新 - 袋帯

奇をてらわず、シンプルに、自分らしくきものを楽しむ一本に。「袋帯 単衣~夏衣向き 櫛よろけ織り・染め分け」

 

今日ご紹介する一品は、

きもの美濃幸としては珍しい「袋帯」。

 

 

とはいえ、

フォーマルに寄せた帯ではなく、

カジュアル感ある、よく言われる「洒落帯」のご紹介となります。

 

 

今からの季節、単衣から夏衣に向けて、

その蒸し暑さを忘れさせてくれるかの様な、

染め分けの面白さ、幾何学模様の楽しさを、

美濃幸好みの一本とともにお楽しみ下さい。

 

 

 

 

とてもシンプルな、

鼠色と茶色の二色にて染め分けを施した袋帯。

 

 

何のこともないデザインの様に見えますが、

とても味のある、楽しさを持ち合わせた配色と構図に思います。

 

 

 

 

ふっくらと、また絶妙な透け感のある織り上がりは、

「櫛よろけ織り」という、柘の櫛を使い、糸をよろめかせながら織り上げるもので、

見た目の色は濃い目の色目で、夏帯らしい雰囲気は薄いのですが、

実際には透け感のある織り上がり。

 

 

 

 

夏に限らず、単衣頃からも結んで頂ける、

今からの季節に本当に重宝な一本になります。

 

 

 

また織り上がりの出来がとても良く、

とても軽くて、そしてしなやかな質感を持った一本になっているので、

少しでも軽く、涼しいものを身に付けたいこれからの初夏~夏に向けては、

本当にありがたい一本になることと思います。

 

 

 

 

前腹はこの様な雰囲気になります。

 

 

 

 

こちらもお太鼓と同様、

三角の幾何学模様の染め分けが映えるものに。

 

 

実際に結んでいただくと、

左右で出てくる色目が違うのでお太鼓よりも個性が立ちますが、

結んだ時の奇抜さはなく、工芸品の様な美しさが備わっているので、

帯〆や帯揚げの色合わせを、自分らしくお楽しみ頂けます。

 

 

 

 

そして最終の実際にお仕立ての段となりますと、

ここに帯芯が入ることになりますが、

 

一般的な白い帯芯を入れていただくと、

より一層織り糸の色目が立ち、爽やか雰囲気になります。

 

 

半面、鼠色と同系色に近い色芯を入れれば、

落ち着いた、単衣に軸足を置いた一本へとなります。

 

 

そのあたりをご相談しながら、

自分らしい一本に仕立て上げる事も、

誂えの楽しさのひとつです。

 

 

 

夏紬やしっかりとした織り上がりの小千谷縮などに合わせて、

これからの季節にこそ楽しみたい一本となることでしょう。

 

 

 

この帯の仕上がりを見ていると、

色柄の入れ方には程度が必要であり、

その程度をわきまえる事が出来るところに、

つくり手の技と感性、長年培われた伝統があるように感じます。

 

 

多くすれば豪華になる反面、俗っぽくなってしまい、

それを恐れて少なくすれば、面白味に欠けるものになってしまう。

 

絶妙なバランスを取りながら仕上げていく職人技を目にすると、

ただただ感服をしてしまいます。

 

 

 

奇をてらわず、シンプルに、自分らしくきものを楽しむ。

 

 

一本の帯と共に、そんな素敵なきものと在る時間が、

皆さまに訪れます様に。

 

 

素敵な季節をお過ごしくださいませ。

 

 

 

《掲載商品のご購入はこちら》

※商品名と写真をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。

 

 

袋帯「単衣~夏衣向き・櫛よろけ織り・染め分け」

99,000円(税込・反物価格)

 

 

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