女将の着姿。「単衣頃の会合に向かう着物姿」
6月は、会合&総会が立て込む一か月。
責任あるお役を色々と頂いている女将と、
子ども関係のお役を頂いている私が入れ代わり立ち代わり、
日替わりの様に会合に出席する、慌ただしい日々を過ごしています。
そんな6月の女将の着物姿、
総会に出席する女将は、この様なコーディネートで会場へ向かいました。
単衣らしい、淡い色目の塩沢御召に、
名残の季節を感じる、菖蒲柄があしらわれた単衣~夏帯の組み合わせ。
会合に向かうにあたり、主宰の皆さま方に失礼のない「フォーマル感」と、
かといって、他の出席者の方に余計な気遣いをさせない様な、
少しカジュアルダウンを意識したコーディネート、
女将らしい取り合わせだと思います。
「着物を着る。」という事は、一般的にはもはや日常ではなく、
それだけで、フォーマル感や緊張感が出てしまうのですが、
着物屋の女将として相応しいものを選び、着ていくことが大切。
私もそうですが、それなりに悩みながら、
着物選び・小物選びに勤しんでいます♪
さて、
単衣の長着である塩沢御召は、
女将愛用であり、お気に入りの「大島謙松」先生のもの。
塩沢でご家族だけで製織をされている大島先生のものは、
塩沢御召ならではのシャリ感は残りながらも、
どこか柔らかな素材感、絹らしいしなやかさが在る事が特徴のひとつ。
事あるたびに、袖を通す一着になっています。
薄い色目に縞柄ということで、帯をフォーマル感高いものにすれば、
今回の会合の様な、ある程度の場にもかなう組み合わせになりますし、
反対にカジュアル感の高い帯を合わせれば、
一気にカジュアルダウンして楽しむことの出来る、とても便利な一着。
写真の帯まわりの様に、帯〆帯揚などの小物の色を押さえれば、
自分らしく、場に添った着こなしをしてもらえます。
お太鼓姿はこの様な雰囲気に。
生成りの夏紬の生地に、
胡粉描きで描かれた籠盛りの菖蒲の柄が、
初夏に相応しい涼感を感じさせてくれます。
細部には刺繍も施され、
帯全体としての格のバランスも取れている風情。
派手ることなく、でも着物らしく。
女将の目指す着姿のひとつの様に感じる、
初夏のコーディネートでした♪
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