季節の彩を「今」の感性で染め上げる染織家の力。「辻が花染 小倉淳史九寸帯『露芝に楓 イチョウ辻が花』」
今月のサロンスペースの一本は、
私が大好きな染色家が染め上げた塩瀬の九寸帯を選びました。
それはこちら。
辻が花染の大家であられる小倉淳史氏が手掛け、
紅葉と銀杏の葉の秋色を辻が花染で染め上げた一本です。
染織家「小倉淳史」氏。
京都を代表する染織工芸家「小倉家」に生まれ、
以来、小倉家が代々護り伝えてきた辻が花染の技法を伝えつつ、
そこに「今」の感性、そして「小倉淳史」の感性を込めて、
世に染色作品を生み出し続けておられる作家。
私が作風はもとより、
そのお人柄に惚れ込んでしまった方でもあります。
詳しくはこちら
そうした事もあって、また先生からのご縁も頂く事が叶い、
6年前にはきもの美濃幸で「辻が花染小倉淳史の世界観」という個展も開催させて頂き、
多くのお客様に小倉先生が発信し続けておられる染色の世界観を、
お楽しみ頂く機会を設ける事が出来ました。
個展の様子はこちら
先日、
そんな小倉先生と久しぶりに再会をしご挨拶をいたしました。
書きました通り、
染色界ではかなりの重鎮であられる雲の上の様な存在の方ですが、
個展をさせて頂いた時と変わらない屈託のない笑顔で迎えて下さり、
ひとしきり懐かしい話や今のものづくりに賭ける想いなどを聞かせていただきました。
御年78歳の先生。
最近はお年を重ねた皆さまのご活躍を多く見かける世の中ではありますが、
そうした年齢になられた今なお、新たな作品作りに専心されているお姿は、
私自身も大変励みとなり、大きな力を分けてもらえたような心地になりました。
小倉淳史の魅力は、
「色」にあると私は思っています。
染色界の大家と言えども昔のものに固執せず、
今の時代からその先を見越したものづくりをし、
常に身に付ける方を美しく魅せるために、
そのすべての技法や技術、感性を傾けておられます。
何気ない紅葉や銀杏の葉の色は、一色深みのある色を選び、
露芝の草色は、どこか洋を感じさせる色遣いとなっています。
辻が花染という、
江戸時代以前から繋がる技法を使いながらも、
決して古臭さを感じさせない、
「今」を見ながら未来を見据えるものづくりにこそ、
その大きな魅力があります。
今週に入り一気に秋が訪れ、冬の気配を感じる様になりました。
東海地方でも今週来週あたりが山燃ゆる頃でしょうか。
秋色のなかに在る小倉淳史だからこその色を、
ご来店の際にお楽しみいただけたら、
一ファンである私自身も嬉しい限りです。
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