季節を問わず、麻暖簾。
ようやく酷暑の様な残暑が終わりを告げ、
少し肌寒さも感じる様な秋風が吹く頃となりました。
今朝の天気予報で「今年は秋が短くなる」との予想を聞き、
これは今年だけではなくこうした気候が続く限り、
毎年小さな春~巨大な夏~あっという間の秋~陽気の冬と、
四季が二季の様な気候になっていくのでしょう。
昔は昔。 今は今。
簡単には割り切れませんが、
今在る季節や一瞬を大切にしながら、
その折々の自然の美しさや何気ない事に心を向ける、
そんな日々を過ごしたいと心掛けています。
そんな頃の店内。
店舗スペースとサロンスペースを分けていた暖簾を、
数か月振りにかける事にしました。
酷暑の今夏。
当店の古いエアコンの調子も日によって様々(汗)
少しでも負担を軽くしようと、
隔てているものを減らして空気の動きを良くするため、
一時暖簾は外していました。
先述の通り、気温も落ち着き、
そろそろと思う事となると、
今度は秋に向けて傾きを強めた夕日がサロンスペースまで射し込む様になり、
良い頃合いかと思い、暖簾を復活させたという訳です。
この暖簾、
小千谷縮の生地を使い作ったもの。
若女将が昔のものを手本に、
数年前に新しいものを作ってくれました。
当店のここに掛ける暖簾は、
十年来、小千谷縮の生地を使っています。
はじめは小千谷縮の生地を使いシャツを誂えた時の残り布を使い、
リユース的な感覚でのものだった様ですが、
透け感がちょうどよく、当店の暖簾に良く似合います。
小千谷縮は夏の生地ではありますが、
麻布自体は通年使っていた日本古来からある布。
きもの屋らしく、気に入っています。
夏から秋、そして冬へ。
店内に掛ける着物や帯たちと共に、
店の設えも四季折々の装いとなる様に。
皆さまも素敵な秋をお過ごしくださいませ。
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