和をたしなむ

2024.09.16更新 - 木綿

帯を受け止めてくれる丹後木綿の魅力。「丹後木綿・美濃幸好みの初秋コーディネート」

 

先週ご紹介をしました新色の丹後木綿。

 

 

詳しくはこちら

肩の力を自然と抜き、着物に袖を通している非日常と特別感を楽しむ。

 

 

 

性別を問わずお楽しみくださいと解説で書きましたが、

今回は女性向けのコーディネートをご紹介します。

 

 

さて、

どの様な帯を合わせようかと思案したところ、

今日はこちらの塩瀬の九寸帯がしっくりときましたので、

小物と共に合わせてみました。

 

 

 

 

グレイッシュな無地の様に見える、

細縞の丹後木綿。

 

 

解説でも書きましたが、

実際には焦げ茶色の織り糸が使ってあるので、

温かみのある灰色という印象を受ける一反になります。

 

 

なので、黒や灰色系の帯色も合いますが、

少し暖色系に色印象がある帯を合わせた方が、

私的には馴染む印象。

 

 

 

染めの名店「染の川勝」さんが手掛けた、

唐花模様の塩瀬の染帯を合わせる事にしました。

 

 

 

 

濃い緑色の地色の上に、

愛らしく、また洋風な印象を受ける花柄を染め上げた一本。

 

 

川勝さんらしい、確かな仕事っぷりが身上ではありますが、

だからこその遊び心が活かされた、

美濃幸好みの一本となります。

 

 

 

 

「木綿に塩瀬の染帯を合わせる。」

 

 

 

通常であると、

なかなかミスマッチなコーディネートになります。

 

 

綿薩摩や弓浜絣の様な、

手紡・手織の木綿織物であればまだしも、

この丹後木綿の様な織機織りの一反には、

八寸帯や半巾帯が馴染むのが大多数。

 

 

他の木綿織物の場合ですと、

帯だけが浮いてしまう様なコーディネートになりがちです。

 

 

 

 

ただ、丹後木綿の場合、

そうした違和感は少なく、しっくりと馴染むのが特徴であり、

それが丹後木綿の魅力のひとつだと、私は思っています。

 

 

 

 

長着と帯、

 

どちらが出しゃばり過ぎる事もなく、

丹後木綿自体が帯の力や魅力をしっかりと受け止め、

それを発揮してくれる力があるかの様。

 

 

 

そうした意味で、

当店で丹後木綿のコーディネートをご提案させて頂く際には、

帯の格をあまり気にせず、色柄を中心に合わせる事を意識しています。

 

 

 

そのかわり、

帯がしっかりとしている分、

帯〆は丸ぐけのカジュアル感を感じる物を選びました。

 

 

 

 

こうする事で、帯周りの格のバランスが取れ、

まとまった印象を受けるコーディネートになったかと思います。

 

 

 

 

初秋が過ぎ、秋の深まりを感じる季節が到来します。

 

 

これからの季節が丹後木綿の本番であり、

着物を一層心地好く楽しむ事の出来る季節でもあります。

 

 

 

観劇やお出掛けに思い思いの帯や小物を合わせて、

着物を自分らしく装い楽しめる一組と共に、

素敵な季節をお過ごしくださいませ。

 

 

 

《掲載商品のご購入はこちらから》

※商品名と写真をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。

 

 

丹後木綿「焦茶・水色細縞」

66,000円(税込・反物価格)

 

 

 

九寸(名古屋帯)「染の川勝・塩瀬・染め帯・花唐草」

198,000円(税込・反物価格)

※下段写真の帯だけの価格となります。

 

帯〆「丸ぐけ・正倉院・五色撚り房」

11,000円(税込)

※下段写真の帯〆だけの価格となります。

 

 

 

 

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