和をたしなむ

2025.04.18更新 - 角帯

日々を重ね、ともに育てていく経年変化をお楽しみください。「角帯 倉吉絣・藍染・やたら織」

 

昨日のサロンスペースの掛けた藍染の一本から続き、

 

サロンスペースの一本はこちら

清涼感と気品を感じさせてくれる、藍染と絣織の魅力。

 

今日は先日入荷しました珍しくも、素敵な織り上がりの角帯をご紹介いたします!

 

 

 

 

鳥取県の伝統工芸品「倉吉絣」で織り上げられた一本。

 

 

山陰地方は倉吉絣に限らず、

弓浜絣や出雲織など、木綿織物と藍染、その絣織が盛んな地域で、

私も10年ほど前にそうした山陰の産地や工房を巡らせていただきました。

 

自身も久しぶりにその時に書き記したブログを読んでみましたが、

我が事ながら結構深い内容の事を書いておりますので、

下段にリンクを添付しましたのでお時間がありましたらぜひご覧ください。

 

その時の様子はこちら(当店ブログに移行します)

 

1. 木綿の歴史を辿る

 

2. 絵絣の要 種糸つくり

 

3. 綿糸を紡ぎ出す

 

4. 木綿と藍染

 

 

上記のブログにも書いてあるのですが、

 

今、こうして10年という時を経ても、

この倉吉絣をはじめとする山陰の木綿織物たちから感じる事は、

 

どこか懐かしく、また根付き培われた文化を感じるもので、

木綿と藍染という庶民の生活とともに在ったものだからこその、

日本人としての情愛というものを感じるさせてくれます。

 

 

 

 

決して華やかなものではない、

日々の生活のなかで育まれたものであり、

だからこそ、こうして一本の何気ない帯を前にすると、

不思議な安心感とともに、磨かれ続けた美しさをも感じさせてくれます。

 

 

 

 

しっかりと織り上げられた木綿の帯地は、

藍染で染め上げた綿糸と白絣の綿糸がランダムに織り上がっており、

こうした織物の事を「やたら織」といいます。

 

 

絵絣の様に、ひとつひとつの柄を合わせる必要がないため、

織り手さんの練習用に使われることが多いのですが、

半面、その人の何気ない感性が反映されるので、

とても面白い織り上がりになることがあります。

 

 

 

 

この帯もそうで、

本藍染ならではの深みのある色合いと、

やたら織りで織り上げた白絣の入り具合が楽しく、

とても表情豊かな仕上がりとなっています。

 

 

 

 

民藝の空気感をまとった一本は、

木綿や紬に合わせて何気ない着姿をお楽しみいただきながら、

使い込むほどに枯れていく藍色の風情や木綿織物の生地感の変化など、

その経年変化をもお楽しみいただけます。

 

 

使い初めはしっかりとした織り上がりの綿の生地感に悪戦苦闘しながらも、

段々と自分の体形や結び方のクセに馴染んでいき、

こなれた頃になると体に巻くだけで自然と馴染む、

まるで相棒の様な存在になることと思います。

 

 

 

 

そこまで至るには何年かかるのか。

 

使い方次第、結ぶ頻度にもよりますが、

10年20年と長い日々を共に過ごしていくことこそ、

この帯を手元にもつ最高の楽しみの様に思います。

 

 

ぜひお試しくださいませ。

 

 

 

《掲載商品のご購入はこちら》

※写真か商品名をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。

 

 

角帯「倉吉絣・木綿・藍染・やたら織」

121,000円(税込・反物価格)

 

 

  • 記事一覧

カテゴリー / Category

アーカイブ / Archive

和のお稽古 / Lesson

お知らせ / Information

→ お知らせ一覧

↑PAGE TOP