日本の古典柄と、アフリカンテキスタイルの古典柄が合わさるとき。
7月最終週の模様替えをしながら、
春先から店先に置いてありますアイコンのトルソーも、
それに合わせて着せ替えをしました。
ちなみにこのトルソーの着付けは、
若だんなである私の仕事。
それほど綺麗に着付けすることが出来ておらず、
毎度、上前が下がってしまっては着付けし直したりしながら、
帯結びも文庫結び一辺倒ではいけないと思い、
あれやこれやと工夫をしながら行っております!
着物は着るものという事は当たり前の事ですが、
こうして女性の着付けをやり重ねていくうちに、
段々と体系的に今まで感じていたことがまとまっていき、
お客様からご相談される理由というものがよく分かってきます。
着れば着るほどに着こなしが上達していくというのは事実。
ぜひ皆さまも気軽に着こなせる浴衣の季節に、
何度も袖を通しながら、着物を纏う楽しみを高めてみてください。
余談となりましたが、
今回着せつけた一着は、
竺仙さんの弁柄色で菊を染め上げた奥州小紋に、
アフリカンテキスタイルから製作をしました半巾帯を合わせてみました。

明るい色目が立ったコーディネイト。
主役はアフリカンテキスタイルの帯になるかと思いきや、
奥州小紋との良く馴染み、程よく調和のとれたコーディネイトとなりました。
このアフリカンテキスタイルの帯。
4月のイベントにて試験的に製作販売をいたしましたが、
ご購入いただいた皆さまからのお声は上の上。
楽しい色遣い、和物っぽくない楽しい雰囲気はもとより、
どんな長着とも調和するコーディネートの幅も喜んでいただいております。

日本とアフリカ。
距離も、文化も、離れているいう印象を持っていましたが、
人々が長年培ってきた文化や感性というものには洋の東西がないという事を、
こうして合わせながら実感をしております。
竺仙さんの奥州小紋は、大小の菊を染め上げた典型的な和柄。
アフリカンテキスタイルの生地は、
ガーナで伝統的に制作をされている著名なメーカーさんのもので、
典型的なアフリカの柄。
どちらも、それぞれの民族の営みのなかで生まれ、
育まれてきた柄だからこそ不思議な親和性があり、
こうして染め上げた布として合わせてみると、
その距離感を感じさせないコーディネイトとなっております。

この組み合わさり方は、
ご覧になる方お一人ごとの好みはあると思いますが、
実に美濃幸好みの雰囲気を創り上げてくれる事には間違いなし。
アフリカンテキスタイルとの出会いは思いがけずでしたが、
どこか必然を感じる様な出会いだったと、今こうして感じております。
こちらの帯は今日現在、
半巾帯・角帯ともに数本であれば受注製作可能となっております。
浴衣などに合わせて、
8月からの夏本番も楽しい一本とともに素敵なひとときをお過ごしくださいませ。
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