正確無比な直線を表現するなかに在る手仕事の味わいを。「有松鳴海絞り浴衣「正麻」」
地元名古屋が世界に誇る伝統工芸品「有松鳴海絞り」
その中でも括りから染色、仕上げに至るまでのすべて工程を有松鳴海地区で行われた、
手仕事の暖かみや美しさを感じる一反をご紹介します。
今夏、すでに何反かご紹介をして参りました。
1. 大胆な構図の竹柄を楽しむ一着に。「有松鳴海絞り浴衣・竹」
2. 規則性と不規則性のバランスを楽しむ「有松鳴海絞り浴衣『斜菱巻上絞り(広巾)』」
3. 手仕事の美しさとどこか愛らしい雰囲気を醸し出す絞りの一反「有松鳴海絞り浴衣・ねじ梅」
今日ご紹介する一品も、
今までと同じ、手仕事の美しさを感じていただける、
夏の一着です。
麻の葉模様を括りあげた一反。
とても力のある仕上がりとなっています。
この麻の葉模様は、昔から日本で愛されている古典柄のひとつ。
成長の早い麻を文様化して、
成長の願いを込めた柄として愛され続けています。
その麻の葉模様、
直線で構成される文様という事もあり、
注染染の様な型染にする事が多かったり、
また絞り染で表現する際も、
この一反の様な縫い絞りではなく、
板締め絞りで表現する事が多い模様です。
それは、直線的で、エッジのあった方が、
柄本来の表現がしやすいから。
この一反の様に、縫い絞りすると、
直線で生地に下書きをしたからといっても、
手で仕上げていく仕事では100%の直線は引けないのは事実。
でもこの一反は、
その手仕事だからこその味わいが最大の魅力となっています。
とても個性的な麻の葉つなぎ模様。
一反にふたつの麻の葉模様を配し、
大胆な雰囲気に仕上げてあります。
白抜きになっている箇所は、括り方が違うので、
同じ模様の繰り返しの様に見えて、
多数の仕事を組み合わせながら一反を染め上げてあります。
色のメリハリもあって、
着姿にアクセントを与えてくれる事でしょう。
手仕事ならではの微妙な揺らぎが楽しく、
とはいえ、直線と言えるだけの正確性をもって仕事がなされている、
その二律背反な仕事に心を感じる仕上がりとなっています。
反物巾は通常巾なので、女性向けに仕上げてありますが、
裄丈によっては男性がお召しになっても楽しい一着に。
性別を問わず、この一品に心留まった皆さまに、
お楽しみいただけたらと思います。
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168,000円(税込・反物価格)
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