和をたしなむ

2025.06.03更新 - 徒然なるままに

水無月の京都雑感。「祝 創業300周年」

 

 

祝 創業300周年。

 

 

当店の事ではなく、

日頃から大変お世話になっている京都の問屋さんの事。

誠におめでとうございます。

 

 

 

京都のみならず、日本を代表する呉服問屋「千切屋」。

 

祖父の代から大変お世話になっており、

三代続けてきもの美濃幸を支えて下さる大切なパートナーであり、

共に未来を描いていきたい同志でもあります。

 

 

その名店が創業300周年を迎えられたとの事で、

昨日は若女将と二人でお祝いに駆けつけました。

 

 

 

10年前、290周年の際は女将と一緒に京都に向かい、

会場ではあれやこれやと侃侃諤諤。

 

帰りの道中はまだ整備間もない新名神高速道路の渋滞がひどく、

その車内ではまた女将と店の事などで、また侃侃諤諤だったことを、

未だに記憶の片隅に覚えております。

 

 

 

その時に撮った写真。

 

こちらは千切屋さんの本社玄関前にて。

 

 

 

 

昔ながらも京都の老舗問屋らしい店構えで、

何より中庭が素晴らしく、

毎回足を運ぶたびに庭の様子を見ることが楽しみでした。

 

 

 

 

 

 

古い町屋の建物は維持管理が大変だったそうで、

これだけの庭を管理することも大変なお仕事。

 

 

その社屋も老朽化が進み、

今は新しい社屋として生まれ変わり、

この300年の節目を迎えられています。

 

 

下の写真は、新社屋落成の際の一枚。

 

 

 

 

古き良きものを残しながら、

これからの時代に即した素晴らしい社屋となっています。

 

 

 

さて、

 

そんな素晴らしき節目を迎えられた千切屋さんのお祝いの会。

 

 

会場内は撮影NGなので写真はありませんが、

会場内に掛けられたこの日のために数年かけて用意をされた、

新作の染織品の数々が素晴らしい事はさることながら、

 

300年という途方もなく永き時間に渡って商いを積み重ね、

その時々・時代の流行に添いながらも、

千切屋さん自身の個性や、受け継がれていく矜持を持ち続けて来られた、

有形無形なかけがえのないものを会場全体から感じられました。

 

 

 

それは掛けてあるお品に限らず、社員さんたちの表情にもあり、

また私たちを含め、このハレのひとときに集った全国各地のきもの専門店さん方の様子からも、

ただの300年ではない、毎日を大切に積み重ねてこられたものを感じる事が出来、

その一員として自分もいられることの有難さをかみしめていました。

 

 

 

手ぶらではと思い、また車での移動だったので、

お祝いの花も持って行くことに。

 

 

 

お祝いのお花はいつも頼りにしている

ワイズガーデンさんにお願いしました。

 

 

 

節目のお祝いと言えば胡蝶蘭ですが、

新社屋の際を考えるときっと胡蝶蘭は山の様に集まるだろうと思い、

(予想的中! 上の写真はその一部です。)

ワイズガーデンさんと相談をしながらピンときた、

季節感溢れる紫陽花の鉢を用意する事にしました。

 

 

 

ちょっと軽いかなと思いきや、

社員さんや受付の皆さまにも喜んでいただけて何より。

 

美濃幸らしいお祝いのかたちを表せたのではと思っています。

 

 

 

 

 

300周年に相応しい、

美濃幸好みの一品との出会いもあり嬉しくも楽しい一日に。

 

 

当店にしては思い切って、300年のお祝いの気持ちを持ち、

創業以来お世話になっている心を込めて、

美濃幸らしい一品を見てきておりますので、

届きましたら皆さまにも必ずお披露目いたします。

 

 

どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。

 

 

 

 

そんな晴れ晴れとした気持ちで過ごした水無月の京都。

 

 

300年を追い越すことは出来ませんが、

当店も来年で90年の節目を迎える事となります。

 

 

今回感じた事を胸に収め、

美濃幸らしい節目の時を迎えることが出来るように、

今月も日々を大切に、皆さまとの楽しいご縁を重ねていきたいと思います。

 

 

 

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