濃紺に白絣の気兼ねない着心地をお楽しみください。「久留米絣・文人絣・濃紺」
今週に入り、普段着着物としてお役に立てそうな、
木綿着物たちをご紹介しております。
丹後木綿の魅力
丹後木綿新色をご紹介
→肩の力を自然と抜いて、着物に袖を通している非日常と特別感を感じる。
今日も引き続き、日常に向く木綿着物をご紹介。
私も愛用しているこちらの一反です。
藍色の地の上に白の絣柄が浮かぶ、
日常の延長上に在る一反。
久留米絣の文人絣で織り上げた一反です。
久留米絣は、福岡県の伝統工芸品。
木綿織物や木綿着物の祖と言われるほど歴史が長く、
地域のみならず、日本の風土に根付いたものづくりを、
今なお取り組まれている産地のひとつです。
その古来からの手仕事を護り、ものづくりをされている久留米絣は、
国の重要無形文化財として登録がされており、
一格違う木綿織物の風合いをお楽しみ頂けますが、
こちらの一反は、
その伝統を守りながらも機械や動力工程が入ったものになり、
より多くの方に、より気軽に、
久留米絣の良さを味わっていただけるものとなっています。
私は重要無形文化財のものも、伝統工芸品のものも、機械織りのものも、
どれも自身で手に取り、身に付けた事がありますが、
それぞれにそれぞれの良さや特徴があり、
どこにお召しになる自分自身の重きを置くかによって、
その価値は変わる様に感じています。
今回ご紹介するものは機械織りになりますが、
他のものと比べると安価な分、
日常遣いにはとても重宝しますし、
かといって、他の木綿織物と比べても、
久留米絣だからこその魅力が沢山含まれており、
今日はそうした魅力の一端を、
皆様にご紹介する事が出来ればと思っています。
では、
こちらの文人絣のご紹介を進めて参ります。
濃紺に染め上げた織り糸は、
経糸・緯糸ともに括り上げて絣糸をつくり、
それを織り上げていく一反。
十字絣で織り上げていくのですが、
絣の幅が狭い分、そこまで正確に絣が合わさる訳ではない所が、
この文人絣の魅力です。
基本は十字に絣部分が抜けるのですが、
そうではない所もあるので、
遠目で見ると無地の様な雰囲気に見え、
反面、近くでご覧いただくと、
この絣の様子がボカシや斑の様に見えるので、
表情ある仕上がりとなっています。
生地感は、ふっくらと柔らかな肌触り。
反物の状態でも木綿の柔らかな風合いが活かされており、
これでも充分に気持ちの良い質感なのですが、
使い込み、水洗いをしていくたびに、
一層こなれた生地感へと経年変化をしていくので、
そうした着心地もお楽しみいただけたらと思います。
伝統工芸品のものとは違い、
少し薄手の生地感。
秋から初冬、晩冬から春に向けて、
そのままの生地感を楽しみながら、
快適にお過ごしいただける素材となります。
文人絣の名の通り、
文人たちが気兼ねなく、
日常遣いとして袖を通していたであろう、
どこか文化の薫りがする一着。
濃紺の白絣の気楽な雰囲気は、
きもの始めをされる皆さまにも安心してお召し頂けますし、
着慣れた皆さまにも安定感ある着こなしをお楽しみいただける、
そんな重宝な一着に仕上がる事でしょう。
一着誂えると、もう一着欲しくなる、
久留米絣の文人絣。
着物ファンの皆さまに多く知っていただき、
ぜひお試し頂けたら嬉しいです。
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49,200円(税込・反物価格)
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