男のきものを嗜む。「単衣の御召生地と心地好い角帯巾」
早くも2024年も半年となろうとする6月が始まり、
そんな初夏の一日を過ごす私のきものコーディネートをご紹介します。
光沢感のある御召生地を単衣に仕立て、
帯は祖父から譲り受けた角帯を結びました。
派手さはなく、あくまでも日常のきもの屋スタイル。
帯も同系色で納めていますが、
それにしても写真に撮ると御召生地特有の光沢感があり、
波打つ様な生地感がしわのように見えてしまいますね汗
一昨日、京都問屋巡りは珍しく洋服で行ったので、
行く先々の問屋さんや、そこで会ったきもの屋仲間からは、
「どうしたの??」
「あまりにも見慣れないから気が付かなかった!!」
と言われました!
確かに、仕事中はほぼ100%和装なので、
皆様の反応は至極当たり前なのですが、
たまには良いじゃない!?といった少し天邪鬼な私は、
皆さまのそんな反応も楽しかったりしていました。
御召生地を単衣に誂えると、
生地感にもよりますが軽くて着心地が良い一着に。
先述の通り、光沢感が邪魔をする事もありますが、
帯次第で日常着からセミフォーマルまで着こなせる御召生地は、
使い勝手の良い一着に仕上がる事と思います。
そして帯は縞の角帯。
一本縞の様で実は二本縞になっており、
また、両表に使えるので、
合わせる長着によって色々と楽しむ事が出来ます。
この角帯が実に秀逸で、
私のワードローブには欠かす事の出来ない一本になっています。
祖父が亡くなった後、
箪笥を整理しているうちに見つけた一本。
おおよそ40年は経過しているものなのですが、
使うほどに靭やかさは増しつつもへたる気配は微塵もなく、
また少し細めの帯巾(2寸3分)も使いやすく、
絹から木綿まで幅広い長着に合わせています。
私にとってはこの帯巾がとても重要。
帯巾はお好みや体格によりますが、
美濃幸好みは2寸5分前後がベスト。
それくらいに収まると帯周りがスッキリとし帯下がきれいに見える脚長効果も感じます。
といっても、最近の角帯はなぜか広い帯巾のものが多く、
なかなか好みのものを探すことが出来ないのも現状。
力士の様な体形であればそれも似合いますが、
私くらいの40~50代男性の普通体形から考えると、
あまり広すぎない方が格好いいはずなのですが、
世間のお好みはまたちがうのでしょうか。
そんな帯巾に想いを馳せつつ、
着てこそ楽しみが深まる着物。
何よりも楽しむ気持ちが大切ですので、
皆さまもそれを旨に、自分らしいスタイルでお楽しみくださいませ。
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