白襦袢の透け感から夏を感じる。「小千谷縮 大小縞×綿麻角帯」
毎週、当店らしい夏衣コーディネートを掛け替えています、
正面ウィンドウのディスプレイ。
商店街を歩かれる方だけでなく、車の信号待ちの皆さまにもご覧頂けている様で、
「この前、掛けていた浴衣ってまだありますか?」などのお問い合わせを頂けます。
商売をさせて頂いている以上、そのものをお買い求め下さる事は何より嬉しいのですが、
着物を通して日本らしい夏の季節感を感じて頂けたら、より一層嬉しいこと。
毎週、楽しみながら掛け替えています♪
今週は男性向けの一週間ですが、
こんな小千谷縮のコーディネートを掛けてみました。
エメラルドグリーンと濃茶色の大小縞柄の小千谷縮に、
シンプルな角帯の組み合わせ。
こちらの小千谷縮は一見しただけでも、
他のものとは違う個性と色の世界が溢れる一反ですが、
日頃からお世話になっている京都の紬問屋「太田和」さんが色柄出しをして製織された、
小ロットの「太田和」オリジナル小千谷縮になります。
こちらの小千谷縮は、織機で製織されたもの。
最近は和装だけでなく、洋装から寝具まで人気のある小千谷縮で、
「夏の普段着=小千谷縮」というくらいの定番になり、
どこでもその名を見かける様になりました。
織機ものは大量に生産が出来てこそ、未来の安定した生産へと繋がるので、
着物に限らず需要が増える事は、私たち着物屋にとっても有難いこと。
ただ、ファッションとしての部分を追い求めていくと、
他にないものや、希少性もその大切な要素になり、
同じものが沢山ある大ロットのものでは物足りなくなるのも事実です。
この小千谷縮の一反の様に、問屋さんが色柄を指定して製織するものは、
それをメーカーさんに作らせる問屋の個性も表われ、
それを手の取り仕入れをする小売店の個性も表われ、
そして何より、それを着てみようと思われる着手の個性も表われる、
それぞれにとって大切な一反になります。
太田和さんの様に、ものつくりに軸足を置いておられるお取引先とご縁が在る事は、
セレクトしたものを周りに置きたい私にとって、何にも替え難い存在。
リスクを持ってものつくりをされる事に、いつも感謝をしています。
さて、重要なそのものの詳細ですが、
絶妙な配色と縞の太さが、この一反の一番の個性です。
エメラルドグリーンと濃茶色の二配色の縞柄ですが、
いずれかの色の無地だったとしても、とてもお洒落な一反に仕上がるでしょう。
太縞の間に細縞を挟んでいる事も、モダンな雰囲気を際立たせています。
そして、小千谷縮らしい透け感が、何とも美しい限り。
下に白襦袢をお召しになられたら、
一層、夏の涼感をお楽しみ頂ける事と思います。
この個性を活かしたいので、合わせる帯は無地の白のものを。
今回は綿麻のものを合わせてみました。
シンプルですが、これくらい抑えた帯あわせが、私好み。
柄物はもちろん、縞や格子柄も合わせてみましたが、
無地が一番しっくりときます。
今回は角帯を合わせて、男性向けのコーディネートにしましたが、
もちろん、女性用に誂える事も可能です。
また折を見て、女性向けのコーディネートもアップします♪
そして足元はこちら。
白木の台に小千谷縮の鼻緒が挿げられた、夏らしい一足。
足元からも夏の涼感を、お楽しみ下さい。
七月もあっという間で二十日過ぎ。
小千谷縮が心地良い八月は、もう間近に迫っています。
夏を夏らしく、そして心地良く、その側に着物が在る事が叶えば、
着物屋の私にとっても嬉しいこと。
皆さまにとって素敵な夏が訪れます様に。
《 掲載商品詳細 》
小千谷縮 大小縞(麻100%) 68,000円(税抜・反物価格)
綿麻角帯 5,000円(税抜)
白木下駄(小千谷縮鼻緒) 15,000円(税抜)
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