結んでこそ、使ってこそ価値が在る帯の魅力を。「型絵染 岡田その子展」
11日(金)~14日(祝)まで開催!
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本日、無事楽しいうちに初日を終える事が叶いました。
ゆっくりとした一日。
お越し下さった皆さまにも、
自分のペースでひとつずつご覧頂く事が出来たかと思います。
明日からは10月の三連休がスタート。
名古屋にお越しの際は、
どうぞ気軽に、そして岡田その子さんの作風を楽しむお気持ちとともに、
きもの美濃幸にお立ち寄りくださいませ。
心よりお待ちしております。
今日、ご来店くださったお客様が、
器を含めて「民藝」にご興味のある方で、
型絵染の事はご存知なかったのですが、
ご覧になるやいなや、
器とどこか通ずるものを感じられたご様子。
型絵染も民藝のひとつですよと、
芹沢銈介の説明をしながら技法などをご説明していると、
「そうですよね、帯も使ってこそ価値があるものですよね。」
と確信を突くような言葉を発せられていました。
そこで私も、
改めて店の本棚に在る、
民藝にまつわる本たちを読み返す事にしました。
民藝運動は、民藝の父とも呼ばれる柳宗悦氏が、
朝鮮陶器との出会いをきっかけに、
名もなき職人の手になる民衆の日用品の美しさを定義したもの。
氏が定義した「民芸品の条件」というものがあり、
そのなかには、
・実用性→鑑賞のためではなく、実用性を備えていること
・複数性→民衆の需要に応じるために、数多くつくられたものであること
という定義があります。
※民藝の教科書② 染めと織り グラフィック社 参照
型絵染は手描き染では出来ない、
型を使っての再現性と複数性の高い技法であり、
またその子さんが手掛ける帯たちは、
鑑賞用ではなく、気持ちを共にする方に結んでもらってこそ、
本来の価値が出る帯たちに違いありません。
柳宗悦氏とともに日本の民藝活動の礎を創られた、
型絵染の人間国宝芹沢銈介氏の流れを持つ岡田その子さん。
彼女が染め上げる型絵染の帯たちは、
どれも店に掛けて置くことを目的としてはおらず、
女性目線で「結んでみたい帯」という当たり前のことが根底にあり、
またそうした想いに自然と共感して下さるお客様が、
思い思いの組み合わせで帯を合わせ、
着物を楽しまれている様に思います。
「箪笥にしまって置くのではなく、この帯と共に着物でお出掛けをしたい」
という、
ごく自然と着物を着る事の楽しみを感じさせてくれるところに、
その子さんが手掛ける帯たちの魅力があるのではないでしょうか。
店内はそんな岡田その子の、
楽しさと優しさに溢れた空気感に包まれています。
二日目の明日も、
楽しい空気感が広がる店内で、
ご来店の皆さまとそんな楽しい会話で盛り上がる、
素敵な一日となります様に。
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