自分らしく装う事、自分らしく楽しむ事。「美濃幸好みのちょっとしたフォーマル着物」
先月から約一か月間にわたりご紹介をして参ります、
日々、それに似合う新入荷の一品や、
きもの美濃幸好みのコーディネイトをご紹介して参ります。
さて、
それに見合うコーディネート紹介は本日が最後となります♫
約1ヶ月間お付き合い下さりありがとうございました。
「ちょっとしたフォーマル着物」
という、
かなりファジーで、人や地域によって変わるものを、
「美濃幸好み」という独断と偏見でまとめてみましたが、
いかがでしたでしょうか。
定番のコーディネイトはもちろんのこと、
そこから今の時代や自身が感じている装い方を加えて、
色々とご提案をしてきましたが、
今日のコーディネイトは、
そのまとめ的な意味も込めてご紹介をしたいと思います。
女性向けの附下と織の九寸帯(名古屋帯)を合わせたコーディネート。
アイテムの合わせ方としては、
定番中の定番となりますが、
礼装の洋装化や、
そもそもドレスコードの簡素化が進むなかにあって、
和装ながらもどこか普段から馴染みのある、
「洋装の色気」を感じるコーディネートという想いを込めてみました。
ワッフル生地の様な節と織段をチェック状に織り上げた生地に、
水彩画の様な雰囲気で唐花模様を染め上げた附下。
柄としては「唐花模様」という、
1000年以上も前から日本文化のなかで愛されてきた模様のひとつですが、
その表現の仕方が楽しい仕上がりの一品です。
先述の通りの水彩画の様な雰囲気で、
素描きで柄付けをした附下。
生地の地模様のチェックと、
柄を配するために空いた大きな横段は、
直線的な印象で仕上げながらも、
そのなかに染め上げた唐花模様たちは、
どれも柔らかで優しい曲線で染め上げられています。
和の定番柄を取り入れ、
和装に対する敬意と想いがありながら、
どこか洋を感じるエッセンスが込められており、
和装に対するハードルを低く感じて頂ける様な仕上がりとなっています。
続いて合わせる九寸帯は、
メリハリのある黒地に、
ウィリアム・モリスが創り上げた柄を織り上げた九寸帯を合わせてみました。
ウィリアム・モリスは、
イギリスの思想家でありテキスタイルデザイナー。
芸術工芸運動を取り組まれていた方であり、
古くから伝わり、受け継がれてきた文化や文様たちを、
大切にされてきた一人でもあります。
この附下との相性も良く、
和洋折衷の様な雰囲気が良く立った組み合わせとなりました。
柄や文様に洋の東西はなく、
日本文化に馴染みのある柄や文様、そしてこの附下に染め上げた唐花模様も、
シルクロードを渡り伝わって来た柄であり、
そのルーツは中央アジアやヨーロッパへと繋がります。
そうした意味でも親和性が高い組み合わせであり、
和の古典柄とは違う味わいや、気軽さがある様に感じています。
最後は、
帯締めも少し色気を加えた華やかな色目のものを。
この二点の組み合わせなので、
あえて帯〆はパッと明るい色目のものを合わせてみました。
馴染み過ぎず、良き個性が出来るかと思います。
着物は着る事に意味がある衣裳です。
それぞれに染め上げた柄や織り上げた文様には意味があり、
その場その場にあったものを選び、身に付ける事で、
相対する方への想いを表現する衣裳になります。
その想いの表し方は人それぞれで、
そこによそ様が口を挟む隙間はなく、
また決まったルールがある訳でもありません。
そして、その表し方も時代を経る中で変化していき、
今はその自由度も高まってきた様に感じています。
柄や文様、色の意味を知る事は大切な事ですし、
ご覧の皆さまにはそうした事への知識や見聞を深めてもらいたいと思っておりますが、
最後、お召しになりその場に向かう際は、
「自分らしく装うこと」を大切にして欲しいと、
心から願っています。
あまりかしこまらずに、自分らしく楽しむこと。
それがきもの美濃幸が伝えたい、
ちょっとしたフォーマル着物になります。
これからも沢山あるであろう、
華やぐ場に心躍るひとときに合わせて、
自分らしい色や柄を取り合わせ、
思うままに着物でのひとときをお楽しみくださいませ。
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