色気をもった上質な一着と共に、 男らしい小粋な着物姿をお楽しみ下さい。「小千谷紬・越後おぐにくるまや・松煙染」
9月に入り、
春夏に仕込んだ秋冬物が順番に見せに届いています。
先週までは木綿織物が中心でしたが、
今秋からは正絹のものを順番にご紹介して参ります。
どうぞ楽しみにご覧下さいませ。
今日は、
越後おぐに くるまやさんが手掛けた男性向けの紬が届きました。
新潟県小千谷地区で製織された小千谷紬。
その地で代々織物をされている、
越後おぐに くるまやさんが織り上げる一反は、
当店の定番紬のひとつとなっています。
男性のお客様が多い当店では、
どなた様にもご提案出来る様な定番の無地紬や御召に加えて、
着慣れた着物男子の皆さまのお心に留まる様な、
一色面白さや楽しさのある一品もご用意するように心掛けています。
そんな気持ちで問屋さんを巡っている時に、
この越後おぐに くるまやさんの小千谷紬は、
その望みを叶えてくれる一品。
派手過ぎず、上質な大人な空気感や質感をお楽しみ頂けるもの。
私も今や齢50が目前に迫ってきましたが、
そうなると身に付けるものひとつも色々と気を遣い、
年相応、そしてそれに似合う人間と慣れる様にと、
常々気を配る様になってきました。
越後おぐにさんが織り上げる紬たちは、
そうした想いを汲んでくれるものが多く、
いつも好みのものがないかアンテナを張って、
美濃幸好みの男性向けの一反を探しています。
こちらのお品もそんな楽しさが含まれた織り上がりになっています。
おぐにさんが得意とされている、
「松煙染」で糸染をした一反になります。
松脂を燃して出来る煤を染料に混ぜ込み、
それで糸染をする「松煙染」。
こっくりとした深みのある色合いが出る事が特徴で、
こちらの一反も淡い色目ながらも、
落ち着いた色合いに織り上がっています。
淡い灰色をベースに、
それよりも少し濃度の高い水色の糸を使い、
小格子で織り上げています。
こうした色を使った男性向けの生地はあまり見かけず、
これだけでも充分に楽しみにある一反ではございますが、
加えて、
所々に辛子色の織り糸が織り込まれています。
これが実に良いアクセントに。
小格子だけではあっさりとし過ぎる部分を、
少しの辛子色のスパイスを加える事により、
仕立て上がりの印象がガラッと変わります。
辛子色の織り糸は、
縦横、不規則に入っており、
一部は十字絣となって印象を作り上げています。
生地感はサラッと薄く、かつ張り感もある織り上がり。
袷にしても良いですが、
生地感に限らず色目に関しても、
単衣としてお召しいただいても良い素材かと思います。
男のきものと言えば、
最近はお召しになられる方も増えてきており、
以前から比べれば色柄のバリエーションも増えてきました。
とはいえ、
まだまだ黒・紺・茶が主流であり、
洋服で散々お洒落を楽しんでいる男性からすれば、
和装に触手を伸ばしずらい一因になっているのではと、
私は感じています。
冒頭で書きました通り、
大人な男性が、大人な遊び心と品格をもって、
自分らしく和装をお楽しみいただけるご提案をする事が私の務め。
色気をもった一着と共に、
男らしい小粋な着物姿をお楽しみいただけたら嬉しいです。
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165,000円(税込・反物価格)
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