和をたしなむ

2024.07.29更新 - 八寸・九寸(名古屋帯)

軽やかな素材感と、季節を感じる愛らしさをともに。「九寸帯(名古屋帯)『夏~単衣向き・染の川勝・秋桜』」

 

今日は染の名店の一本をご紹介します。

 

 

 

 

九寸(名古屋帯)「染の川勝・夏~単衣・秋桜」

 

 

 

軽やかな夏帯地の上に、

大小散りばめられた秋桜が染め上げられた一本。

 

染の名店、京友禅の老舗「染の川勝」さんが手掛けた、

夏から単衣に向く九寸帯(名古屋帯)です。

 

 

 

 

透け感を抑えた紗の帯地を使い、

先述の通り夏の終わりから秋に向けて、

軽やかに結んで頂ける素材感を持った一本。

 

 

 

 

私は男性なので100%は知り得ませんが、

帯芯を入れてもその重量感はさほどではないので、

きっと心地好く、また軽やかに、

着物と共に在る時間をお過ごしいただける、

そんな一本になるかと思います。

 

 

 

染め柄は満開の「秋桜」たち。

 

 

 

 

型染を使い染め上げた柄は、

通し柄で染められているので、

結ぶ際にお太鼓や前腹の柄出しを気にせずに結べることも、

日常的にきものをお召しになられる女性にとっては、

重宝な一本になるかと思います。

 

 

 

紋紗生地の様な透け感をもった帯地は、

軽やかな雰囲気に。

 

 

 

 

その上に染め上げる秋桜は、

輪郭部分と一部は型染で染め付けを行い、

所々に挿し色として、

黄色やエメラルドグリーンは手挿しで染付が施され、

一見、白地のシンプルな帯に見えますが、

ひとつひとつ手のかかった仕上がりになっています。

 

 

 

 

名前にも感じが入っていますが、

秋桜といえば「秋の花」。

 

 

そして、鮮やかなピンクやオレンジを思い起こさせますが、

この帯はあえて、その花びらは無色に仕上げてあります。

 

 

 

 

特徴的な秋桜の色を、

こうして水色の輪郭だけにすることで、

あからさまにそれを連想させることがなくなり、

お召しになる場や季節も広がる事に繋がります。

 

 

 

 

また、帯〆や帯揚といった小物選びも幅が広がり、

お召しになる方の個性や、合わせる長着の色柄、折々に季節に合わせて、

より自分らしいコーディネートをお楽しみ頂けることでしょう。

 

 

 

前腹の様子はこちら。

 

 

 

 

お太鼓と同じ通し柄ですが、

縦横の向きが変わるだけで印象も変わって見えます。

 

 

 

 

きっと帯〆はどの様な色目も合いやすく、

秋桜を全面に意識した色を入れても良し。

 

 

帯自体が持つシンプルな印象をそのままにして、

同系色やモノトーン調にまとめても良し。

 

 

この一本に心を留めて下さった方が、

自分らしいスタイルで結び、

着物と共に在る季節を一本の帯とと共にお楽しみ頂けたら、

きもの屋として何よりも嬉しい事です。

 

 

 

季節を感じる花柄のお品は、

季節が限定されるので、使える期間が短くなるという点があります。

 

もちろん、そうしたタイムリーな季節感を、

お召しの着物や帯で楽しむ事は和装ならではの、

季節との過ごし方、楽しみ方ではありますが、

それが億劫というお気持ちもよくよくわかります。

 

 

 

そうしたどっちの良さもお楽しみ頂ける重宝な一本。

 

 

着物が好きな皆様のお役に立てたら嬉しい限りです。

 

 

 

《掲載商品のご購入はこちらから》

※商品名と写真をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。

 

九寸帯(名古屋帯)「染の川勝・夏~単衣・秋桜」

138,600円(税込・反物価格)

 

 

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