和をたしなむ

2021.09.18更新 - コーディネート紹介

シックな色合わせの中に一色加え、素材感の違いを楽しむ。「美濃幸好み丹後木綿コーディネート 二選」

 

今月の特集、

 

「普段着きものに向く、美濃幸好みの木綿着物」

 

今週は丹後木綿をご紹介しておりますが、

今日はその美濃幸好みコーディネートを、

ご紹介してまいります。

 

 

前回のコーディネート紹介に引き続き、

今日は同じ丹後木綿に合わせますが、

色目は変わり、シックな雰囲気になります。

 

まずは男性向けから。

 

 

織に表情がある、

ネイビーブルーの角帯をコーディネート。

 

この一本は、

野蚕糸を使い織り上げた角帯になります。

 

 

長着の色と帯の色を同系色、

また、同じ明るさのものを合わせると、

目立たない分の安心感はありますが、

半面、沈んだ印象になりがちです。

 

 

私も店の帯を色々合わせてみて、

同じネイビーブルーでも、

博多織を合わせてみたところ、

何だか面白味に欠ける組み合わせに。

 

 

では、この帯は何が違うかというと、

織の表情が豊かなので、

その風合いが着姿にポイントを加えています。

 

 

野蚕糸は、いわゆる「野生の蚕」

 

 

人の手が多く加わり、

桑の葉を中心に食べている家蚕の糸とは違い、

ざっくりとした糸質と不均一な太さが特徴で、

それが織り上がりの際の表情となり、

色目はシックながらも個性あふれる、

存在感のある一本に仕上がっています。

 

 

カジュアルな普段着きものの場合、

木綿や野蚕糸の様な質感の方が、

カジュアル感が高まるので、

そうした同じような素材を組み合わせると、

一層、普段着の楽しみを味わえる様になります。

 

 

続いては、女性向け。

 

 

女性向けの方は長着と帯の色が反対に。

 

 

メリハリのある色合わせですが、

帯の雰囲気は優しいものに。

 

 

クリーム色の地色の上に、

今の季節から秋桜を染めたものを選び、

帯締めで秋桜らしい一色を取り入れました。

 

 

こちらの帯は塩瀬の生地を使った九寸で、

野蚕糸とは違う質感ですが、

柄の楽しさと季節感がコーディネートの肝。

 

また塩瀬の帯は、

染めてある柄によって普段着感が高まるので、

この様な季節を感じる一本であれば、

また、木綿着物と言えども、丹後木綿の様な素材感であれば、

自然と組み合わさっていきます。

 

女性向けの方が男性向けに比べて、

帯の色柄が豊富な分、

コーディネートの幅は広いので、

お手持ちのアイテムを見比べながら、

色々と試してみるのがおすすめ。

 

 

「それが怖くてできない。。。」

 

と思われる方も、

普段着きものはあくまでも「普段着」なので、

まわりの人がどうこう言う事よりも、

自分らしいものが一番の正解です。

 

自信をもって、お試しください!

 

 

今回のコーディネート紹介はここまで。

 

来週も引き続き、

美濃幸好みの組み合わせをご紹介していきますので、

どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。

 

 

 

《掲載商品のご購入はこちら》

 

丹後木綿「ストライプ・縞(深緑×黒×白)」

 

角帯「野蚕糸・タッサーシルク・横段」

 

九寸(名古屋帯)「塩瀬・蝋襭染・秋桜」

 

帯〆「龍工房・御岳組・切り房」

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