和をたしなむ

2018.06.23更新 - コーディネート紹介

小千谷縮の涼感を、着物らしい品格と共に楽しむ。「小千谷縮 乱縞×絞り染め分け九寸名古屋帯」

 

夏衣の定番、夏の普段着の定番として人気に高い「小千谷縮

 

新潟県小千谷地区で製織されている小千谷縮は、

縮加工が施された麻織物で、

麻が持つ「吸湿性」「発散性」といった素材の特質や、

肌への接触面積が少ない縮織の質感から、

日本の夏の様に、高温多湿な気候の中で纏う布として、

古くからとても人気のある素材のひとつです。

 

最近は和装生地としてだけではなく、洋装や寝具としても人気が高く、

その名を色々なところで見かける様になりました。

 

 

当店でも毎年定番の素材として、

「きもの美濃幸らしい」色柄のものを選品し、店に置いています。

 

今日ご紹介する小千谷縮も、そんな今夏の新作。

 

小千谷縮の特性を活かしつつ、

夏着物らしい品格をお楽しみ頂けたらと思います。

 

 

 

小千谷縮「乱縞」×絞り染め分け九寸名古屋帯

 

 

日頃からお世話になっている紬問屋さんがオリジナルで製織している、

大小の縞が混在した乱縞の小千谷縮に、

絞りの滲み具合や染め分けの仕方が見ていて楽しい、

九寸名古屋帯をコーディネートです。

 

どちらも一見、とても無難な雰囲気に見えますが、

それぞれに素敵な個性を持った一品で、

それらが合わさる事で互いの個性を高めてくれている、

そんな着物らしい楽しさのコーディネート。

 

 

小千谷縮の方は、「乱縞」と呼ばれる大小の縞が、

入り乱れながら織り上げられたもので一反が織り上げられています。

 

 

象牙色の地色に、墨色・茶色・白色が織り込まれ、

一反の個性を創り上げています。

 

縞というと、モダンで個性的な印象が強いのですが、

こちらの一品は、その縞の色の取り合わせが良く、

縞柄の良さと柔らかい雰囲気が相まっています。

 

 

今回は女性向けのコーディネートですが、

もちろん、男性の皆さまにもお勧めの一品。

 

小千谷縮らしい質感・涼感と、小ロットで織り上げられたこの一品が持つ、

とても品の良い個性が楽しい一反で、

小千谷縮らしくもあり、らしくもない、素敵な織り上がりになっています。

 

合わせた帯はこちら。

 

 

夏帯らしく、シャキッとした風合いに織り上げた帯地に、

三色使いの染め分けをして柄を成した、九寸名古屋帯です。

 

 

何気なく、染め分けをしていますが、

色が重なり合うところの計算が絶妙で、

色の表現力だけでなく、柄の奥行きも上手に表れています。

 

こちらの帯は夏帯としての一品ですが、特に透け感がある訳ではなく、

単衣頃からも十分に結んで頂ける、一本あると便利な名古屋帯。

 

TPOに合わせて、その時の気分に合わせて、

自由にお楽しみ頂けたらと思います。

 

 

夏の涼感と、遊び心、そして着物らしさを、

存分にお楽しみ頂けるコーディネート。

 

皆さまにとって、この夏が、素敵な色柄と共に在る季節になります様に。

 

 

《 掲載商品詳細 》

杉山織物 小千谷縮「乱縞」 (麻100%) 68,000円(税別・反物価格)

絞り染め分け 九寸名古屋帯 (絹100%) 130,000円(税別・反物価格)

 

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