和をたしなむ

2022.10.04更新 - コーディネート紹介

帯の雰囲気、紬の風合いが合わさる時。

 

10月は、

サロンスペースの入り口に、

洛風林さんの九寸帯を掛けています。

 

 

洛風林さんらしい織り上がりの一本。

 

 

オスマンの花柄を織り上げた、

洋の東西を問わない美しさを持った、

私も大好きな一本です。

 

 

詳しくはこちら洛風林の帯「九寸・オスマン花文」

 

 

日が段々と傾き、

今まではこのサロンスペースの入り口からは、

陽射しが射し込まなかったのですが、

 

今日の午前中あたりですと、

程よい加減で秋の光が射し込み、

帯の雰囲気を持ちたててくれています。

 

 

ただでさえ、絹の風合いが美しい一本。

 

 

自然の光を受けるだけで、

その輝きが一層増して見えます。

 

 

この一本、

 

どちらかというと、

セミフォーマルな印象を持つ一本で、

以前は綺麗目の飛び柄小紋に合わせて、

コーディネートをご提案しました。

 

 

でも、

今日は少し趣を変えて、

カジュアル傾向のコーディネートを、

ご提案したいと思います。

 

 

合わせた着物地は、紬生地。

 

 

信州で製織活動をされていた、

廣瀬草木染織工芸さんが手掛けた、

信州飯田紬の一反です。

 

 

「されていた。」

 

そうなんです。

 

ほぼご夫婦でされていた廣瀬さんですが、

本格的な製織活動は止められたとの事。

 

 

9年前に、

廣瀬さんの工房に伺い、

その織りの現場を拝見して以来、

廣瀬さんが手掛ける飯田紬には、

惚れ込んでいた、私。

 

その時の様子はこちら絹味を追い求めて。

 

 

この報に触れた際も、

心から悲しい気持ちを抱きつつ、

反面、織の現場の厳しさも、

自身の目で見てきているので、

とうとうその時が来てしまったという、

寂しさも感じていました。

 

 

幸いにも、

手元に廣瀬さんの飯田紬は、

何反かあります。

 

 

ご縁のあった皆さま、

廣瀬さんの風合いが好きな皆さまに、

お届けする事が叶えば、

私としても嬉しい限りです。

 

 

さて、

 

コーディネートの方はというと、

当店にしては珍しい、

帯と長着が同系色の合わせ方ですが、

洛風林さんの帯の個性が、

良い具合に立っており、

飯田紬の良さを引き立ててくれています。

 

 

↑のリンク先、

廣瀬さんの工房に伺った際の、

廣瀬さんご自身の言葉にもある、

 

「絹味を求めた織物」

 

という事が、

同じく、素材を活かすための、

色柄や織り上がりを求めている、

 

洛風林さんの帯とは、

自然と相性が良いという雰囲気。

 

 

紬織と西陣織。

 

 

同じ織物といえども、

まったく違った風合いのものですが、

ものつくりのかける想いは同じであり、

それが相性の良さに繋がっている様です。

 

 

着姿が平坦にならない様に、

帯〆は少し濃い目、でも少し細めの

紺色のものを合わせて、

帯周りに肝を作りました。

 

 

きものと在る時間が、一層心地よい、秋の季節。

 

 

皆さまもお気に入りの着物や帯と共に、

素敵なひとときをお過ごし下さいませ。

 

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