和をたしなむ

2022.03.20更新 - 男のきもの

男のきものを嗜む。「初春に浴衣はどうなのか!?」

期中はこの様な出で立ちで、

松坂屋名古屋店にて開催中の、

「アリマツーケット」の会場に向かっています。

 

 

有松絞りのイベントという事もあり、

私の手持ちで愛用の有松絞り浴衣。

 

こちらの袖を通して、会場入りをしました。

 

 

「浴衣は夏しか着てはいけないの?」

 

「浴衣は昼間には着てはいけないの?」

 

という質問は、

毎度夏になるとweb上で見かける、

多くの皆さまのお悩みです。

 

 

「夏以外や、昼間に浴衣なんて、ルールに反する!」

 

といった、

しきたり論はさておき、

 

3月の初春、

最高気温14℃で浴衣生地を着ると、

どの様に感じるかを、

私の体験からお話をしたいと思います。

 

 

ご参考のひとつにどうぞ♪

 

 

まず、最初に感じた事は、

 

「寒い!!」

 

という事(笑)

 

3月に浴衣生地を着るのは、

さすがに肌寒さは否めません。

 

 

長襦袢を着て、

 

 

袖なし羽織を羽織り、

 

 

足元は足袋を履いていましたが、

室内はまだしも、屋外に出ると肌寒さを感じました。

 

 

この有松絞りは綿紅梅の生地。

 

浴衣用という事もあり、

生地の透け感はそこそこにあり、

通気性も抜群!

 

 

少し陽が陰って来た時に吹く、

ひんやりとした春風は、

そのまま、体全体で感じる事になります。

 

 

真夏にはそれが最大のメリットになりますが、

さすがに3月ではデメリットを感じる事が多く、

もし、この時期(最高気温15度近辺)に浴衣を着るのであれば、

インナーを冬用のものにして、

もっと着込む必要があると感じました。

 

 

コーディネートに関しては、

 

男性の場合、

角帯の色目を暖色系にしたり、

長襦袢を着る事や足袋を履けば、

全く問題はない感じ。

 

ただし、浴衣らしい夏色が、

着姿の前面に出てしまうと、

今の季節感とのギャップを感じるので、

 

一着、何かしらの羽織を着て、

浴衣の色柄を抑える事が出来れば、

まわりの季節感とも調和すると思います。

 

 

その羽織も薄物よりは、

春秋に着る様なものを選ぶのがベスト。

 

 

先ほど書きました寒さ対策でもあり、

見た目対策でもあります。

 

 

最後に、

同じ会場でお仕事をさせて頂いている、

他のブースの女性も、今日は浴衣を着て、

接客をしていたのですが、

 

その方から、

 

「私の浴衣姿は、プロの目線から見て変ではありませんか?」

 

と質問をされました。

 

 

それに対する私の回答は、

 

「貴女らしくて、とても素敵ですよ♪」

 

 

そう、

 

浴衣はあくまでも普段着であり、

お洒落を楽しむもの。

 

そこにプロの目線や、

他人の目線は関係がなく、

自身が快適で、楽しいと思える事こそ、

浴衣を着る楽しみがあると、

私は思っています。

 

 

「寒ければ、着込めばいい。」

 

「浴衣は夏に着るもの。」

 

どちらの意見であっても、

それはご自身が良いと思えるものを選択し、

自分らしく装う事が大切ですし、

どちらも正解という事です。

 

 

フォーマルの場、セレモニーな場など、

相手がある場のきものの場合は、

その方の事を想ってのコーディネートが着姿には求められますが、

カジュアルに自分らしいお洒落を楽しむ時は、

自分の心にこそ答えがあるという事を思い、

着物を楽しんで頂きたいと思います。

 

 

これからの季節、

この様なお悩みを抱えた方の、

少しの参考になれば幸いです。

 

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