一本の帯から生まれる、着物に袖を通す楽しみを。「型絵染 岡田その子展」
無事、楽しいうちに、
会期を終える事が出来ました。
期中、ご来店・お問合せ下さいました皆さま、
誠にありがとうございました。
三日間という短い期間、
また、コロナ禍が広まる時勢のなかでしたが、
こうして岡田さんが作る帯の魅力を、
美濃幸というフィルターを通してご提案出来た事、
心から感謝をしております。
会期中に判明をした事なのですが、
「岡田その子」さんとしての個展開催は、
今回が初めての取り組みでしたが、
実は岡田その子さんが、
作家活動を始められた頃(20年近く前)から、
美濃幸とのご縁は始まっており、
当時はまだ無名だった岡田さんに、
何点もの着物や帯を注文していた事が、
岡田さんとのやり取りの中で発覚しました。
その当時は、気鋭な問屋さんとのご縁が繋がり、
その問屋を取り仕切っていた番頭さんが、
岡田さんものつくりの力を見出し、
その問屋さんと番頭さんには、
当時の美濃幸は大変可愛がって頂き、
そうした事から、
「美濃幸の注文品は岡田さんへ。」
という事になっていたそうです。
岡田さん曰く、
「当時は『美濃幸』というと同名の料亭さんを連想していて、
料亭の女将さんが注文してくれているのだと勘違いをしていました。」
「何十年を経て、私の謎が解決しました!」
とのこと(笑)
当時、一人で切り盛りをしていた女将も、
岡田さんという名前を知らずに、
素敵なものつくりをされている作家さんだと、
感心しながら、注文をしていたそうです。
その問屋さんは、
残念ながら10年以上前に廃業され、
それからは岡田さんの一品に触れる事が、
めっきりと減ってしまった10年間でしたが、
岡田さんと美濃幸とのご縁は知らぬ間に繋がっており、
今こうして一層太いご縁として繋がっていく事が出来ていることに、
得も言われぬ驚きと、
言葉にできない感謝の気持ちを感じております。
岡田その子さんが手掛ける一品には、
「着物が着たくなる気持ち」
が柄や染色に込められていると、
私は思っています。
見ているだけでも優しい気持ちになり、
笑みを浮かべ、幸せな気持ちにさせてくれる、
そんな一品は、岡田さんのお人柄そのもの。
一本の帯から生まれる、着物に袖を通す楽しみを、
これからもご縁のあった皆さまお一人ごと、
ご提案出来るきもの屋で在りたいと心から願う、
そんな岡田その子展となりました。
今までと変わらぬ様に。
これからも岡田その子さんのものつくりを、
応援していきたいと思います。
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