夏の袖なし羽織はすべてを「軽やか」に。
西日本を中心に、日本列島を襲った未曾有の豪雨災害。
どれだけ備えていても自然の前では無力な事を思い知らされ、
抗うよりも、日々備える事の大切さを心底教えられる気分がしています。
甚大な被害を被り、数日前まで当たり前にあった日常を奪われた皆さまが、
一日でも早く、心穏やかな日が訪れる事を切に願っております。
今日のコラムは、男性のお客様の着姿をご紹介。
先月ご注文頂いたお品のご納品があり、早速お召し頂きました。
長着は小千谷縮、こちらはお客様のお手持ちのもの。
ご注文を頂き、お納めしたものは、その上に羽織る「袖なし羽織」です。
「夏に着流しでなく、気軽に羽織れる物を。」
というご要望をお聴きしてご提案を致しましたが、
他の男性のお客様からも同様のご意見をお聴きします。
普段のお出掛けであれば、また夏に限ってしまえば、
男性の場合は着流しでいても、ドレスコードで問題になる事はほとんどないのですが、
きちんとした装いを好まれる方や、その様な場に慣れている方は、
「何か羽織っている方が安心!」
という気持ちをお持ちだと思います。
かといって、通常の夏羽織を作るまでもない、
洋装でいえば、簡単なリネンジャケットを羽織る感覚を和装の取り入れると、
美濃幸的には、この様な「袖なし羽織」のご提案がお勧めです。
着丈も抑えて、通常よりも若干短くおさめ、
肩山を縫い込んで、出っ張りを抑える仕立て方もありますが、
肩山に縫い目が入るよりは、そのままの方がスマートだと私は感じるので、
本当に「袖だけがない羽織」で誂えました。
生地は「アイスコットン」を使用。
絹よりもお手入れなどの日常の取り扱いが楽で、
綿麻のアイスコットンだと、柔らかな着心地と素材の軽さが活きます。
夏の羽織物は、「軽さ」が肝要。
見た目も、素材も、重量も、気持ちも、
全てを軽やかに袖を通せるものがとても重宝します。
ご注文頂き、モデルになって下さいました、H様。
誠にありがとうございました!!
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