帯の格。
昨日ご紹介しました、織成の八寸に合わせて、
飛び柄の小紋を合わせてみました。
色合いといい、雰囲気といい、
とても良い組み合わせになったと、自画自賛。
この様な本格的な手挿しの小紋に、品格のある八寸を合わせる事によって、
着姿もお太鼓姿もすっきりとまとまり、着なれた雰囲気が出るだけでなく、
何より軽やかに着物を楽しめます。
この小紋は、飛び柄の小紋ですが、
柄は四季の花輪文に金が挿してあり、長着としての格は重たい方。
なので、袋帯を合わせても良いのですが、
こうした軽めの名古屋帯、それも八寸を合わせる事で、
一重太鼓の帯姿が軽やかになり、着姿全体がスマートになります。
「どの帯を合わせたら良い?」
というご質問は、多くのお客さまからお受けする事で、
その際に私たちがお話ししている事は、
長着と帯の「柄の格」が合っているか。
という事です。
帯の格は、帯の種類に依存している訳でなく、
帯の柄に依存しています。
なので、
「袋帯だから格が高い。」
とか、
「名古屋帯だから普段着使い。」
と一概に決めるけるのはNG。
その帯に使われている柄がどの様な用途を目的に織られたのか、
それに注目すると帯合わせが楽になります。
また、
「染め帯は普段着の帯」
とか、
「織り帯はフォーマル向け」
と一概に決め付けるのもNG。
染め帯でも格のある柄が染められていれば、
色無地や附下をお召しになるセミフォーマルな場にも結べますし、
織り帯でも遊びの柄を織り込んであれば、
カジュアル傾向の帯と言って良いでしょう。
なので、小紋に八寸を合わせても袋帯を合わせてもそれ自体は問題なく、
その帯に込められた「柄の格」や「格の重さ軽さ」に目を向けると、
帯合わせが、楽に、楽しくなります。
こうした部分が、着物を着なれていない方からすると、
面倒な部分に感じるかと思いますが、
そうした解説などは、これからも商品紹介と共にアップをしていきます。
春爛漫となり、着物を着る事が心地好い季節の到来。
皆さまにとって季節と共に着物に袖を通すことが、
なお一層楽しいものとなります様に。
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