手仕事の良さが活かされた、有松・鳴海絞りを。
今夏、手仕事の良さが活かされた、
有松・鳴海絞りが手に入りました。
地元名古屋と愛知県を代表する、
伝統工芸品である「有松・鳴海絞り」。
私たちの様な小さくて、地元密着の専門店としては、
地元で頑張っている産地や作家さんを、
出来る限り応援したいと思っており、
今までも、そうした一品を探していたのですが、
実際、市場に出回っている「有松・鳴海絞り」のその多くは、
海外生産のものがほとんど。
一番大変で、一番重要な工程である、
柄を絞って作る「括り」の工程は、
ベトナムやカンボジアなど東南アジア諸国で、
されているものがほとんどで、
そうして海外で括った白生地を輸入して、
地元で染めているのが大半の現実です。
別に、それが悪いという訳ではなく、
工賃が安い海外でする事によって、
お客さまのお手元に少しでもお値打ちに、
そして絞りの良さを感じて頂ける、
きっかけとなれば良いだけの事ですが、
先にも書いた様に、
私たちの様な小さな専門店としては、
あえてそうした一品を扱う意味もなく、
今まで、問屋さんに勧められても、
当店の棚に置く事はないなと思っていました。
そうしたなか、
今回、手に入った一品たちは、
括りも染も解きも、地元でされたものだけ。
こちらの一品は、
生地も知多木綿を使っているので、
染料以外、ほぼ地元の物と言っても、
過言ではありません。
藍色に染め上げた一反は、
どれも、手仕事の良さが活かされた、
とても良い仕上がりの一反ばかり。
多彩な、パッと見の華やかさはありませんが、
見れば見るほどに愛おしくなる様な、
手のぬくもりを感じる一反です。
コロナ禍のなかで、ものが売れなくなり、
それに伴って、産地も疲弊をしている現実。
ただでさえ、死に体に近かった、
手仕事の伝統産業を持つ産地は窮状にさらされています。
少しずつ、自分たちの出来る限りですが、
こうした上質な一反を店に置く事によって、
それを知るお客さまが増えていき、
気軽に手に取って頂く事が叶えば、
きもの屋として何よりも嬉しいこと。
また、コラムでもご紹介をしますが、
ご来店の際は楽しみに手に取り、
手仕事の良さを感じてみて下さい♪
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