手織りからでしか生み出されない、織りの美しさを。「九寸(名古屋帯)『見留敦子・薄明かり』」
秋色に模様替えをしました、
早速、季節に似合う商品の
掲載を進めていきます。
今日ご紹介する一品は、
いつもながらの一目惚れとは違う、
髄を打たれる様な衝撃とともに見分けさせて頂いた、
美しさを湛えた九寸をご紹介します。
九寸(名古屋帯)「見留敦子・薄明かり」
軽やかで、若干の透け感のある、
独特の風合いに織り上げた一本。
国画会にも出展されている、
見留敦子さんが手掛けた九寸です。
柔らかな鳥の子色の地の上に、
市松状に織り込まれた、こっくりとした橙色。
その間には淡く優しい刈安色が、
経糸に織り込まれており、
この三色が三位一体となって、
色の世界観を創り上げています。
緯糸は均一な感覚で抜いている箇所があり、
この様子から夏・単衣向きの帯とされています。
証紙には「夏帯」とされているのですが、
私的には単衣向きの一本。
色目的にも、
今の季節に抜群の存在感かと思います。
また何よりも、この様な工芸作品は、
この世界観に見惚れた方がその感性に任せて、
お好みの時期に、自由に結んで頂きたいと思います。
糸作りから、織仕事まで、
見留さんがご自身で手掛けている訳で、
もちろん、手仕事で織り上げた一本ですが、
人の手がここまで均一に、また精密に、
織り上げる事が出来るのかと思えるほど、
寸分のブレもない織り上がりになっています。
半面、
この様な仕事は機械に出来るものではなく、
人の手をダイレクトに介するからこそ、
至極の美しさを生み出されます。
織りの美しさ、織の魅力を存分に味わえる一本。
いつまでも見ていたい、
織の一段一段を見続けていたい。
そんな想いに駆られる一本です。
年に数点、
こうした織物に出会いますが、
本当に幸せな事だと思います。
柄はこの市松が通しになってあり長めに織り上げてある事、
また、引き返しも長めに織り上げてあるので、
たれ先は市松柄でも無地でも、
どちらでもお仕立てする事が出来ます。
細かな事ですが、
着手の個性を思うままに受け止めてくれる、
最良の一本に仕立てる事が出来れば、
きもの屋として嬉しい限り。
この帯を前にしながら、
そうした楽しいご相談が出来る事が、
今から楽しみで仕方ありません。
手織りからでしか生み出されない、
織りの美しさと、上質な質感。
着物を愛する皆さま、織物を愛する皆さまに、
お届けする事が叶えばと思います。
《掲載商品詳細》
九寸(名古屋帯)「見留敦子・薄明かり」 418,000円(税込・反物価格)
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