普段着こその「上質感」をお楽しみ下さい。「飯田紬(無地・縞・格子)各種揃いました。」
今秋は台風の接近もあり、最高気温もかなり低め。
秋から冬を感じる気候になるとの予報が出ています。
これくらい気温が下がり、秋冬を感じる空気感になってくると、
「袷の着物」、「真綿の着物」が、一層心地よく感じる様になります。
当店では、普段着使いに便利な絹物として、
このコラムでも「飯田紬」をご紹介してきましたが、
今秋はより一層楽しんで頂ける様にと、無地・縞・格子の物を取り揃え、
いつでも皆さまに、ご覧頂ける準備が整いました。
信州、古くから絹織物産地である「伊那谷 飯田」にある、
廣瀬草木染織工芸で製織されている、この「飯田紬」。
4年前に産地勉強会で、この廣瀬さんの工房に伺って以来、
「使い勝手がよく、着やすい紬」
というご注文をお客様から頂くと、まず先に思い浮かび、
手の取るのが、この草木染の紬生地になりました。
工房見学の様子(当店ブログ)→絹味を追い求めて。
工房見学の際にお聴きした、工房代表である廣瀬さんの言葉の中に、
「絹味を活かしたい。」という言葉があり、
その言葉は今でも私の頭の中に残り続ける、大切なキーワードのひとつ。
絹本来が持つ素材感を活かし、それを一枚の布に織り上げる事が、
御蚕様から命を頂き、草木から命を頂き、反物に織り上げる我が使命という、
廣瀬さんの織物に掛ける心は、
今でもまだまだですが、それよりも数段未熟な当時の私にとって、
仕事に賭けるご姿勢を含めて、とてもインパクトのある心意気でした。
心を込めて、一段一段織り上げていく。
草木の色合い、絹の風合いと相まり、
着ていて気持ちの良い紬だと、私は感じています。
今回、当店がご用意したのは、
廣瀬さんの一品の中でも比較的気軽にお召し頂けるもの。
最上質ものから比べれば、もちろんその差はありますが、
「普段着の上質感」という観点で味わうのであれば、
十分に満たしてくれる仕上がりです。
無地は、暖かみのある灰色。
縞は、紫と橙色がアクセントの織り上がり。
格子は、明るめの紫色が良い頃合いに。
「草木染で染織をしていること」、「媒染を単一でしていること」から、
どちらかというと淡色系が多いのですが、
写真では伝わりきらない「織味の良さ」があるものばかりです。
手に取った時に感じる「柔らかさと気持ちよさ」を、
一人でも多くの皆さまに、味わって頂けたら何よりのこと。
ご来店の際は、一反ずつ手に取って、
廣瀬さんが一生を賭けて追い求める「飯田紬の絹味」をお楽しみ下さいませ。
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