男のきものを嗜む。「浴衣に足袋って履くの?」
季節柄か、最近続いてご相談を受けた事に、
「浴衣の時に足袋って履くの?」
という事があります。
ご相談を受けたお客様のご年齢は、
私と同じ40代から50代にかけての皆さま。
ノリと勢いも大切だけど、場所をわきまえ、
「大人の男」として空気感も格好良く、浴衣を楽しみたいとお考えの男性。
私としても絶賛応援をしたい、カッコいい男性の皆さま方です。
さて、
「浴衣の時は足袋を履くのか?」ですが、
私なりの考えを踏まえてお話しする事は、
花火大会・夏祭り→裸足でOK!
浴衣パーティ→場所と参加者を考えて選択して下さい。
という感じになります。
昔からの「浴衣」というカテゴリで考えれば、
浴衣は夜、湯上りに着るものなので、裸足なのが当たり前なのですが、
それだけを捉えてしまうと、浴衣を日中に着る事もNGに。
今は考え方も風習も変わり、和装に対する認識も変わっているので、
日中に着る事や、足袋を履く事、パーティに着る事も、
柔軟に捉えればと私なりに思っています。
そして浴衣&足袋の事で、
一番ネックになる事は、「着ていく場所」。
日本は欧米ほどドレスコードが明確でなく、
だからこそ、悩みも尽きないという感じがします。
また最近は、先にも書いたような「浴衣パーティ」が多く開かれる様になり、
「浴衣パーティだけど、本当に『浴衣』で大丈夫なの??」
という事に繋がっている様に感じています。
そうした時は、
「その場所が洋服の場合は、どの程度のものが許されるのか。」
という事を基準にされてはと、アドバイスをしています。
浴衣パーティが開かれる会場が、
Tシャツ・短パン・サンダル履きが許される様な場所であれば、
浴衣&裸足でも全く問題なしですし、
襟付き・ロングパンツ・靴が相応しい・当たり前の場所であれば、
浴衣&足袋も選択肢に入れて考えるべきだと思います。
このあたりの感覚は、あまり和装に縛られすぎず、
洋装の時はどうだろう?という感覚を判断の基準にしてみると、
結構的を射た選択が出来ると思います。
浴衣が夏の装いとしての市民権を得て、
「もっと気軽に和装を楽しもう!」という前向きな取り組みから増えてきた、
夏の浴衣パーティや浴衣会。
とても良い事だと思いますし、
夏をきっかけに冬の和装にも興味を持ち、一年通して着物を楽しまれる方が、
一人でも増えたらと願っていますし、それを全力で応援しています。
ただ、一般的には知らない事が多い和装のこと。
「失敗をしたくない!」と思うのは、どなたにとっても当然のことですし、
だからこそ私たち着物屋が出来る限り適切なアドバイスをして、
胸を張って、その場を楽しんで頂けるお手伝いが出来たら、何よりのことだと思っています。
あまり難しく考えすぎず、「夏」を「浴衣」を楽しむ心を主に、
その時を思う存分お楽しみ頂ける事を願って。
皆さまにとって素敵な夏となります様に。
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