白が似合う春の陽気。
ぽかぽか陽気に誘われながら、
店の模様替えを済ます事が出来た、今週のはじまり。
模様替えをするにあたり、
商品を仕舞ってある棚から、一反ずつ手に取り、そのものを確かめながら、
三月の店内に掛ける着物と帯を選んでいきます。
四季折々、十二か月、
その季節に合った着物を選び、色柄から季節感を感じて頂きたく思い、
とはいえ、当店に在る一品には限りがあるので、
私なりに、「これ!」と思えるものを棚から抜いて店に持ち出してみます。
そんな思いのまま、
今月、何気なく手に取った反物たちは、
白系の色目を持ったもの。
染織問わず、淡い白色が似合う季節になりました。
洋装では綿シャツくらいしか白色は持っていませんし、
和装でも、白大島の一着のみ。
でも、その一着の白大島が大好きで、
本当に擦り切れるほど、袷の季節にはよく袖を通していましたので、
何度も洗い張りをしては、縫い直しを繰り返し、
今では、背縫いのあたりの生地が裂けてしまい、
箪笥に仕舞うようになりました。
20代半ばに誂え、30代は本当に年中着ていた、白大島。
真冬にも着ようとしていたのですが、あまりにも寒々しい雰囲気になり、
でも一回でも多く着る事が諦めきれず、最後には自分の中でルールを作り、
「立春が過ぎたら着ても良し!」として、
まだ寒さの残る2月初旬から着る様にしていました。
もちろん、何を着るべきか、着ていいのかには明確なルールがある訳でもなく、
この様に自分ルールを作り、その中で着物を楽しむことは皆さまにもお勧めをしたいこと。
ただ、こうして齢を重ね、色々と経験をして感じる事は、
季節感を大切に、それを根に持ち行動する事の方が、
よりスマートに着こなせる事だと、40を過ぎて感じられる様になりました。
これから段々と増していく春の陽気。
白大島を始め、白の着物が映え、心地好く見える、
そんな素敵な季節が到来します。
皆さまも自分らしく、好きな色を取り入れながら、
着物と共に素敵な季節をお過ごし下さい。
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