和をたしなむ

2021.08.07更新 - 徒然なるままに

骨董品のなかに備わる風格と、ものの力を。

創業80年を超える当店。

 

戦前から祖父が呉服一本で商いをさせて頂き、

私の母である女将の世代から、

そして、私の若だんなの世代まで、

永い年月を経ながら、

コツコツと呉服商を営ませて頂いています。

 

 

着物は腐るものではなく、

仕入をしても行き先が見つからなければ、

ずーーっと棚に残り続けるもの。

 

全品、綺麗に、

販売出来れば100点満点ですが、

もちろん、そんなうまい話はありません(笑)

 

 

なので、店には出しませんが、

女将が仕入れたものや、

なかには祖父の頃に仕入れたものも何点か残っており、

そのなかでも「骨董品レベル」のものが、

年に一回ほど、棚から発掘されます。

 

 

今日はそんな一反をご紹介。

 

 

本藍染めの綿縮。

 

 

白地と恋藍色が美しい、

白地藍型の綿縮です。

 

通常の型染めと違い、

余白の部分を型紙に残し、

柄の部分に藍色が染まった一反。

 

 

所々にシミがあり、

お客様にお譲りできるものではありませんが、

実に美しく、物の力を感じます。

 

 

これは祖父の頃の品で、

呉服業界が全盛期だった頃の物。

 

数ある職人たちが切磋琢磨し、

より良いものを次々生み出していたもので、

名のある作家のものではありませんが、

だからこそ備わっている、

「ものつくり」の凄みを感じさせてくれます。

 

 

呉服業界に限らず、

日本のものつくりが衰退しつつある現代。

 

これと同じクオリティのものを求めるのは、

労力的にも金銭的にも難しい昨今ですが、

こうして目の前にそうした一反があり、

それをまざまざと感じる事が出来る事は、

創業を志した祖父と、それを受け継いだ女将に、

心から感謝をしています。

 

 

またの機会がありましたら、

別の一反もご紹介いたします。

 

 

それまでに素敵なご縁が見つかります様に。

 

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