和をたしなむ

2024.05.27更新 - 浴衣

正確無比な直線を表現するなかに在る手仕事の味わいを。「有松鳴海絞り浴衣「正麻」」

 

地元名古屋が世界に誇る伝統工芸品「有松鳴海絞り」

 

その中でも括りから染色、仕上げに至るまでのすべて工程を有松鳴海地区で行われた、

手仕事の暖かみや美しさを感じる一反をご紹介します。

 

 

今夏、すでに何反かご紹介をして参りました。

 

1. 大胆な構図の竹柄を楽しむ一着に。「有松鳴海絞り浴衣・竹」

 

2. 規則性と不規則性のバランスを楽しむ「有松鳴海絞り浴衣『斜菱巻上絞り(広巾)』」

 

3. 手仕事の美しさとどこか愛らしい雰囲気を醸し出す絞りの一反「有松鳴海絞り浴衣・ねじ梅」

 

 

今日ご紹介する一品も、

今までと同じ、手仕事の美しさを感じていただける、

夏の一着です。

 

 

 

 

麻の葉模様を括りあげた一反。

 

とても力のある仕上がりとなっています。

 

 

 

 

この麻の葉模様は、昔から日本で愛されている古典柄のひとつ。

 

成長の早い麻を文様化して、

成長の願いを込めた柄として愛され続けています。

 

 

 

 

その麻の葉模様、

 

直線で構成される文様という事もあり、

注染染の様な型染にする事が多かったり、

 

また絞り染で表現する際も、

この一反の様な縫い絞りではなく、

板締め絞りで表現する事が多い模様です。

 

 

それは、直線的で、エッジのあった方が、

柄本来の表現がしやすいから。

 

この一反の様に、縫い絞りすると、

直線で生地に下書きをしたからといっても、

手で仕上げていく仕事では100%の直線は引けないのは事実。

 

 

でもこの一反は、

その手仕事だからこその味わいが最大の魅力となっています。

 

 

 

とても個性的な麻の葉つなぎ模様。

 

一反にふたつの麻の葉模様を配し、

大胆な雰囲気に仕上げてあります。

 

 

 

 

白抜きになっている箇所は、括り方が違うので、

同じ模様の繰り返しの様に見えて、

多数の仕事を組み合わせながら一反を染め上げてあります。

 

 

色のメリハリもあって、

着姿にアクセントを与えてくれる事でしょう。

 

 

 

手仕事ならではの微妙な揺らぎが楽しく、

とはいえ、直線と言えるだけの正確性をもって仕事がなされている、

その二律背反な仕事に心を感じる仕上がりとなっています。

 

 

反物巾は通常巾なので、女性向けに仕上げてありますが、

裄丈によっては男性がお召しになっても楽しい一着に。

 

 

性別を問わず、この一品に心留まった皆さまに、

お楽しみいただけたらと思います。

 

 

《掲載商品の詳細・ご購入はこちらから》

※商品名と写真をクリックしていただくとオンラインショップに移行します。

 

有松鳴海絞り浴衣「正麻」

168,000円(税込・反物価格)

 

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