「真冬の白」を暖かみを込めて楽しむ。「酒井織物 本塩沢 白十字絣」
「真冬の白。」
は、着物でも洋服でも、はっと人目と心を惹くコーディネート。
どうしてもダーク系の色にまとめがちの寒い季節にこそ映える白色の世界を、
着物でも変わらず、一層個性的にお楽しみ頂けたらと思います。
酒井織物 本塩沢 白十字絣 × 岡本隆志 型絵染九寸名古屋帯
日本一雪深いといわれている、新潟県塩沢で製織されている「本塩沢」。
その名店「酒井織物」さんで製織された、白の十字絣が美しい一品です。
今まで店に何反かご用意をしていた本塩沢や塩沢紬がお嫁に行き、
「心躍るような一反は無いか」と、お取引の問屋さんと歩いている時に、
ふと留まったのが、この一反。
その時に感じた事、また、店に掛けておいて日々感じる事は、
「美しい織り上がり」に尽きます。
昨日のコラムでは、型絵染と絞りが併用された九寸名古屋帯をお題に
「完全ではない美しさ。」を書きましたが、
この一反から感じる事は、「均整のとれた完全な美しさ。」であり、
白経に十字絣の様に、均整具合がよくわかる一反だからこそ、
酒井織物さんが丹精込めて織り上げている、織味や表情が、よくよく伝わります。
雪の白さとはまた一味違う、心温まる様な、美しい白の織物は、
単衣の一品として皆さまから重宝される本塩沢であっても、
あえて袷にして着てみたいと思わせる、そんな雰囲気を持った織り上がり。
もちろん、お召しになられる方の自由で、どちらでも誂える事が出来ます。
合わせる帯は、帯の個性によって様々ですが、
今のコーディネートは、先週のコラムでもご紹介しました、
「岡本隆志」さんの型絵染の一品を。
地色だけでいえば、グレーの濃淡に近いのですが、
岡本さんの染め上げた、インパクトのある型絵染の色彩感覚や、
優しくも動きのある柄付の感覚が相まると、どこか暖かみを感じるものになり、
日々求めている「きもの美濃幸らしさ」が表われました。
暖かみのある色の世界は、見ている側にとっても嬉しく、心躍るもの。
皆さまも自分らしい色の世界と共に、心暖かな真冬の着物をお楽しみ下さい。
《 掲載商品詳細 》
酒井織物 本塩沢 白十字絣(絹100%) 380,000円(税別・反物価格)
岡本隆志 型絵染九寸名古屋帯「唐草に鳥」(絹100%) 280,000円(税別・反物価格)
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