和をたしなむ

2017.12.09更新 -

「真冬の白」を暖かみを込めて楽しむ。「酒井織物 本塩沢 白十字絣」

 

真冬の白。

 

は、着物でも洋服でも、はっと人目と心を惹くコーディネート。

 

どうしてもダーク系の色にまとめがちの寒い季節にこそ映える白色の世界を、

着物でも変わらず、一層個性的にお楽しみ頂けたらと思います。

 

 

酒井織物 本塩沢 白十字絣 × 岡本隆志 型絵染九寸名古屋帯

 

日本一雪深いといわれている、新潟県塩沢で製織されている「本塩沢」。

その名店「酒井織物」さんで製織された、白の十字絣が美しい一品です。

 

今まで店に何反かご用意をしていた本塩沢や塩沢紬がお嫁に行き、

「心躍るような一反は無いか」と、お取引の問屋さんと歩いている時に、

ふと留まったのが、この一反。

 

その時に感じた事、また、店に掛けておいて日々感じる事は、

美しい織り上がり」に尽きます。

 

 

昨日のコラムでは、型絵染と絞りが併用された九寸名古屋帯をお題に

「完全ではない美しさ。」を書きましたが、

この一反から感じる事は、「均整のとれた完全な美しさ。」であり、

 

白経に十字絣の様に、均整具合がよくわかる一反だからこそ、

酒井織物さんが丹精込めて織り上げている、織味や表情が、よくよく伝わります。

 

雪の白さとはまた一味違う、心温まる様な、美しい白の織物は、

単衣の一品として皆さまから重宝される本塩沢であっても、

あえて袷にして着てみたいと思わせる、そんな雰囲気を持った織り上がり。

 

もちろん、お召しになられる方の自由で、どちらでも誂える事が出来ます。

 

 

合わせる帯は、帯の個性によって様々ですが、

今のコーディネートは、先週のコラムでもご紹介しました、

岡本隆志」さんの型絵染の一品を。

 

 

地色だけでいえば、グレーの濃淡に近いのですが、

岡本さんの染め上げた、インパクトのある型絵染の色彩感覚や、

優しくも動きのある柄付の感覚が相まると、どこか暖かみを感じるものになり、

日々求めている「きもの美濃幸らしさ」が表われました。

 

暖かみのある色の世界は、見ている側にとっても嬉しく、心躍るもの。

皆さまも自分らしい色の世界と共に、心暖かな真冬の着物をお楽しみ下さい。

 

《 掲載商品詳細 》

酒井織物 本塩沢 白十字絣(絹100%) 380,000円(税別・反物価格)

岡本隆志 型絵染九寸名古屋帯「唐草に鳥」(絹100%) 280,000円(税別・反物価格)

 

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