和をたしなむ

2020.04.06更新 - 徒然なるままに

「誂える」楽しみ。

 

桜満開の終わりが見え始め、そろそろ夏衣のご紹介が始まる頃ですが、

それの前に美濃幸では、秋冬の袷の注文と別注が進んでいます。

 

 

コロナウィルス禍による甚大の影響から、どうしても買い控えしがちですが、

こうした時こそ、出来る限り問屋さんにもメーカーさんにも注文を掛けたいのが心情!

 

そして、どうせ注文をするのであれば、より「美濃幸らしい」ものをと思い、

それならば!と色柄や生地を選ぶ「別注」「誂え品」をお願いするようにしています。

 

 

私が誂えを始める様になって3年程が経ち、

段々とコツや押さえ処が分かってきて、

最近では「どのような注文をしようか?」とそれをするのが楽しみのひとつ。

 

先週も懇意にしている京都の老舗問屋「千切屋」さんが、

名古屋まで持ってきてくださった秋冬の新作の反物たちを前に、

誂えの注文をお願いしました。

 

 

ベースになったのは、こちらの附下。

 

 

淡く良い色のちりめん生地に、細やかな手刺繍が施された附下。

 

この一品でも十分に魅力的ですが、

ご存じの方も多い通り、美濃幸はカジュアル傾向の店なので、

これでは少し、フォーマル傾向が強目になります。

 

 

地色の雰囲気、刺繍の細やかな美しさ、それを活かしつつも、

美濃幸らしい一品に仕上げていくために、

千切屋さんとあれこれ言いながら最終案を作り上げていきます。

 

 

「誂えや別注って高いんでしょ?」

 

と、ご来店のお客さまからは質問をされるのですが、

私が知る限り、私が注文する限りであれば、

元の反物と同じくらいに仕上がるので、

特段の「別注代」というものが別に掛かる事はありません。

 

 

反対に、私が思う予算に合わせて柄を足し引きすることで、

そこでお値段を調整する事も可能。

 

染物のお値段の違いは柄の多少が大きく関わるので、

図案や原反をもとに、好みのものに仕上げていく事が出来ますので、

「誂えをしたから値段が跳ね上がる。」

という事は無いように思います。

(※あくまでも美濃幸で誂えをお願いした場合)

 

 

皆さまが好みの一着をお求めになり、別注(誂え)をする時の、

絶対の注意点といえばただひとつ、

 

「相手を信頼し、お任せする事。」

 

に尽きる様に思います。

 

相手というのは、窓口となる小売店が一番であり、

その仕事をして下さる職先さんです。

 

とはいえ、職先さんは皆さまからは見えずらいので、

小売店選びが一番大切かと思います。

 

 

繊細な染色の場合、

見本の色と同じ色になる事は、ほぼ100%ありえません。

 

それは染の技術の問題ではなく、

同じ染料を使ったとしても、生地の様子によって、また気候によって、

発色や見え方というものが変わっていくからです。

 

 

また柄においても同じことで、

同じ柄と言っても、生地風によって見え方は大きく変わる事もあるので、

誂える時、別注する時の注意点。

 

 

そうした事も踏まえて、お願いする相手、

私の場合は問屋さんを信頼し、お任せする事が大切であり、

自分の意思や意図を伝えつつ、

それをどの様に解釈し、仕上げてくれるかを待つことも、

誂えや別注をする楽しみだと私は思います。

 

 

あとひとつ、

 

「時間は余裕を持って!」。

 

焦らせるとせっかくの仕事にも落ちがつくこともありますので、

皆さまがお願いする時は、速くて半年、1年くらいの余裕をもって、

誂えをお願いすると良いと思います。

 

 

着物が大多数ではなく、限られたコミュニティーでの、

自分らしいお洒落となりつつある現代。

 

人と違うものを求めるというよりも、

「自分らしいもの」を求める傾向が強い様に思います。

 

 

きものがそうした皆さまのお役に立ち、

自分らしく過ごせるお洒落で在ります様に。

 

別注のご注文は大歓迎ですのでいつでもご相談下さいませ!

 

 

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