一足早くも、もうそこまで春は来ています♪
当店では表立って、着付のお仕事はお承りしていませんが、
ご縁の合ったお客さまや、タイミングの合ったお客さまの、
着付やそれに関わるお手伝いをさせて頂いています。
昨日は祖父の代から親子三代にわたりお世話になっているお客様が、
東京で開かれるピアノリサイタルに向かわれるとの事で、
お見立てからコーディネートの相談、着付けとお手伝いをさせて頂きました。
お客様のご希望は、
「あまり華やか過ぎずも季節感を感じさせるもの。」
との事で、お客様のご希望に叶う、
この様なコーディネートにて会場へと向かわれました。
薄墨色に染め上げた小千谷紬に丁寧に仕事が程された手刺繍は、
京刺繍の名店「村山刺繍店」さんのお仕事。
千切屋さんの誂えのお品でしたが、
そこから地色と刺繍色を美濃幸好みにもうひと手間を加えて頂いた、
美濃幸オリジナルの紬の刺繍附下になります。
帯は洛風林の九寸名古屋帯を合わせ、
帯〆帯揚げは着物の色に合わせて色合わせ。
こうする事で帯の個性が活き、着姿としての調和が取れます。
村山刺繍店さんの仕事は確かなもので、
パッとした華やかさを求めず、一針ごと、一糸ごとから感じさせる、
上質な質感と素晴らしい仕上がりが身上。
綿帽子の様な小花が、着物の中を舞い飛ぶ様子は、
愛らしくも、上品な雰囲気を創り上げています。
帯は私も大好き、そしてお客様も大好きな、洛風林の帯。
鮮やかですが品のある地色に心躍る一本ですが、
こちらの帯は、年末に洛風林さんがご挨拶に見えた際、
お正月の店頭を飾る一本をと見分けたもの。
遊び心を感じさせてくれる他にない地色と共に、
使われている柄自体はとても品のあるものなのが決め手でした。
そして丁度その頃に仕立て上がってきた、こちらの紬刺繍附下に合わせてみると、
お客様のお好みに違いない抜群の組み合わせになり、
ご覧頂いたらとても気に入って頂ける組み合わせとなりました。
店に飾る前にこうして結んで頂ける事は、
洛風林の帯に関しては結構多く、
ブログでご紹介する前にお嫁に行くものも今まで何本かあります。
こうした事はすべては巡り合わせ、ご縁の様に感じてなりません。
お召しになり、鏡の前でご自身のお姿を確かめながら、
「ちょっと春には早いかしら?」
との事でしたが、そのお顔は満面の笑み♪
柔らかくも優しい色の世界は、見ている人の心も同じくさせてくれます。
きっと向かわれた先でも、まわりの皆さまの心を和ませ、
着物の良さ、着姿の美しさを感じる、
ファッションアイコンになっておられると思っています。
一足早くも、もうそこまで来ている春を感じさせてくれる、素敵な着姿。
Rさま、いつもありがとうございます♪
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