女将の着姿。「商い初めの礼装感を羽織姿と共に。」
2019年第一回目のコラム更新が、
当店女将の着姿になるとは有難いことです。
昨年の年初めは体調不良から、着物を着る事すらままならならず、
今年はこうして着物で商い初めを迎え、過ごす事が叶っている事は、
日々気に掛けて下さる皆さまのおかげと、心から感謝をしております。
誠にありがとうございます。
さて、
年初めのきもの美濃幸は、お客さまの御挨拶まわりから始まります。
遠方の方には失礼をしていますが、
出来る限り新年の御挨拶をと思い、朝から手分けをしながらまわっています。
そんな、女将の新年の着姿はこちら。
全身写真も撮ったのですが、
確認するとあまりにも気の抜けた表情だったので、私的に公開NGとなり。。。
取り急ぎ、帯まわりのコーディネートをご紹介!!
長着は、紅花染よねざわ新田さんの手紡手織の紬生地。
6年ほど前に開催をしました、新田さんの個展の際に見分けたもので、
真綿の暖かな風合いや質感と共に、ある程度フォーマル感もある生地なので、
女将も結構重宝して袖を通しています。
帯は、高久空木さんの、寒椿を染め上げた塩瀬九寸名古屋帯。
高久先生のお品は、歴代きもの美濃幸でも何本も扱いがあり、
また女将もファンという事もあり、事あるたびに出番のある一本です。
羽織は、木崎さんの飛び柄小紋で誂えた一着。
「木崎」といっても、あまり馴染はないかも知れませんが、
京都にあった染物問屋さんの名前で、10年近く前に廃業をされました。
約20年前に女将の代になり、
それまでフォーマル一辺倒の美濃幸から、
時代に即しながらも伝統を重んじるカジュアル傾向のお品を置く、
そんなきっかけを創って下さった問屋さんで、
この羽織に限らず、木崎さんのお品は女将にとって思い入れの深いもの。
小紋を一反を使った羽織なので、結構な重量感のある一着ですが、
重みからくる裾の落とし具合が最良で、自然とフォーマル感が出てくる一着です。
その羽織の裏地はこちら。
少し古さを感じますが、
淡いベージュ色に染めた生地に(黄変したわけではなく汗)、
貝合わせの柄を染めたもの。
最近の羽裏(羽織の裏地)は、遠山暈しの様な無地感覚のものが多く、
こうした柄物を見かける事が大分少なくなりましたが、
季節に合わせて、個性に合わせて、柄物の裏地を付ける事は、
裏にもこだわるという、着物らしいお洒落の楽しみ方のひとつです。
無地縞格子が多いのは確かですが、柄物を探す事もまだまだ可能。
ぜひ、羽織を誂える際は、
裏も大好きと思えるものを選び、お楽しみ下さいませ。
さてさて、
続いて「羽織丈」について書こうと思いますが、
記事が長くなってきたので、そちらはいずれかの機会にしたいと思います。
2019年も皆さまにとって、素敵な着物と在る日々が訪れます様に。
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