定番中の定番、藍色の美しさを夏と共に楽しむ。
今夏揃えました、小千谷縮の一品たち。
先週も乱縞の小千谷縮のコーディネートをご紹介しましたが、
今日は、今夏の中でも一番定番に見える生成りの一反を、
男女ともにコーディネートしました。
まずは、女性向けのコーディネートから。
藍絣の八寸名古屋帯を合わせ、
夏衣らしい色合わせが仕上がりました。
「生成り×藍色」
は、夏衣の定番中の定番ですが、
こうして合わせみると、安心感や安定感は抜群だとわかります。
「昔から愛されている色合わせ」、「定番の色合わせ」は、
その時代その時代で省かれ、磨かれていく過程を必ず経ており、
その中で今もなお残り続けるのは必ず訳があると、私は思っています。
それは、言葉では言い表せない部分。
見ているだけで、「着物っていいね♪」と思える事が、
そのものたちが持つ力であり、それが何よりの事だと教えてくれています。
続いて、男性向けのコーディネート。
こちらも同じく、藍色系の角帯を合わせました。
角帯は、西陣七野さんの麻のもの。
麻同士の相性も良く、また藍色系ですが、
七野さんらしい拘りを感じる色使いが楽しく、
男性の皆さまにも着物らしい夏色、夏のお洒落を、
存分に楽しんで頂けるのではと思います。
若干浅めの藍色の使い方が良く、
涼感を持って結んで頂ける事でしょう。
生成りに藍色を合わせる事は、洋装ではあまり定番ではありませんが、
着物を着なれていない方にとっても、この色合わせはすんなりと馴染む、
安心できる色・色合わせではないかと思います。
その理由は恐らく、
藍色は「ジャパンブルー」と呼ばれ、日本を代表する色のひとつであり、
日本の生活に根付いた色だからではないかと、私は思います。
藍染が大きく流行したのは、江戸時代。
それと同時期に、木綿の生産も活発に行われ、
「木綿×藍染」は、衣類から小物などに至るまで多くの物を染め上げ、
日本らしさや民藝の良さを感じるものへと成りました。
そして今、
ロシアワールドカップで戦っているサッカー日本代表のユニフォームの色、
「サムライブルー」は、青ではなく「藍色」を基調としているのだと聞いていますし、
深い藍色「褐色(かちいろ)」から、「勝色」という想いを込めているそうです。
染色の技法の中でも、藍染は日本古来からある技法。
先にも書いた通り、日本人と深く馴染みがあり、
DNAレベルで安心感や安定感を感じさせてくれる何かが、
藍色にはあるのかも知れません。
定番中の定番を上手に取り入れ、日本らしい色合わせを楽しみ、
自分らしいスタイルと共にお楽しみ頂けます様に。
そして、
西野ジャパン! 頑張れ!!!
《 掲載商品詳細 》
生成り小千谷縮「マンガン絣」(麻100%・捺染) 70,000円(税別・反物価格)
藍絣 八寸名古屋帯(麻100%) 76,000円(税別・反物価格)
西陣七野 麻角帯(麻100%) 36,000円(税別)
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