2022.09.30更新 -
徒然なるままに
宝石の様な糸が紡がれる瞬間。「手織り紬・結城紬 産地を巡る旅『糸つむぎ』」
過日、関東を二日間かけて回った、
手織り紬・結城紬 産地を巡る旅
(結城紬 導入)
(湯通し)
(紺屋・染色)
(紺屋・たたき染)
(管巻き・ボッチあげ)
(絣くくり・墨付け)
(地機織り)
結城紬を学ぶ旅。
最後にご紹介をする工程は、
結城紬を織り上げる原点であり、
スタート地点である、
「糸つむぎ」
の工程です。
結城紬は、真綿糸を使い織り上げます。
真綿糸と聞くと、
綿花の綿を連想する方も
おられるかも知れませんが、
真綿とは繭を袋状にした生糸のこと。
繭をぬるま湯に浸けてふやかし、
数個をまとめて袋状にしたものの事を言います。
その真綿を、
「つくし」という木の棒に巻き付けて、
そこから糸を引っ張りながら取り出します。
実演をして下さったのは、
糸つむぎの神様と言われている田中さん。
笑顔が素敵、おしゃべりも楽しい、
本当に素敵なお方。
自分の体形に合ったつくしから、
数本、絹糸を抜き出したと思うと、
瞬く間に綺麗な糸を紡ぎ出しておられます。
無駄な撚りはかけず、
キュゥキュゥと絹鳴りをさせながら、
自然と糸が紡ぎ出されている光景は、
何だか魔法を見ているかの様。
平良敏子さんの糸績みとも通ずる、
職人業の極致がありました。
「途中で切れちゃったら、こうして数本を絡めて糸にするのよ~」
と言いながら、
造作もなく糸を紡いでいかれます。
一切の無駄がなく、肩の力を抜きながら、
さも当たり前の様に糸が紡がれ、
ボッチの中に納まっていきます。
その糸たちは、
真綿の時にはなかった光沢感を纏い、
宝石の様な輝きを放っていました。
田中さんの手から績まれる、結城紬の原点。
尊い職人さんの手仕事を拝見し、
とても貴重な見学をさせて頂きました。
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