和をたしなむ

2021.12.22更新 - 徒然なるままに

感性を共に出来る、きもの屋の幸せ。

 

先日、

 

きもの屋家業とはまったく違う話の中で、

 

「商売をしていて、最もうれしい瞬間は?」

 

という話になりました。

 

 

他業種の方々とのそうしたお話は面白く、

具体的にどんなうれしい瞬間が出たのか、

記憶から飛んでしまっているのですが、

 

私自身、

最もうれしい瞬間は何かといえば、

 

「お客様との感性の波長が合った瞬間」

 

と答えました。

 

 

商品がたくさん売れるとか、

 

高額品が売れるとか、

 

そうした事ではなく、

(注)もちろん!それはそれで嬉しいです♪

 

私が「良いな!」と思った一品を、

同じく「良いな!」と思って下さるお客様と、

ご縁や感性のフィーリングが繋がった時に、

自分がきもの屋をしている喜びを、

最大限に感じています。

 

 

当店の様に、

好みの一品を探して問屋を歩き回わり、

「この商品、今とっても人気です!」といった、

問屋さんの売り文句に意も介さずに、

 

ふと目と心に留まった一品を、

一点ずつ仕入れをしていく店にとって、

同じ想いを着物を通して同じくできる事は、

本当に嬉しく、励みになること。

 

 

過日も、その様な想いと共に、

一点の帯をお譲りする事が叶いました。

 

※お客様のご了解の上、写真掲載をしております。

 

小島貞二さんの九寸。

型絵ではなく、木版染で仕上げた一本で、

この帯も一目惚れで仕入れた一本です。

 

 

出会うまでは、

まったく仕入れをする気もなかったのですが、

出会ってしまったからには覚悟を決め、

 

「〇〇さまにご提案してみようかしら?」

 

などと思いつつも、

 

「この一品を、店に掛けたいか?」

 

「置いたら、お客様はどう思われるか?」

 

という事を考えながら、

心を決めて仕入れをしました。

 

 

結局は、店に掛ける間もなく、

すぐに一目惚れをして下さるお客様が見つかり、

その方の元へお嫁にいくことに。

 

 

帯という「もの」を介しながらも、

ものつくりや感性といった「想い」を、

ものを通してお譲りできたことが、

何よりも嬉しく、誇らしい瞬間でした。

 

 

そうした幸せの瞬間を、

お客様と共有できるように、

これからもしっかりと問屋を歩き、

目と心を研ぎ澄ませて、

一品ごとの見分けが出来る、

そんなきもの専門店で在りたいと思います。

 

 

Iさま、ありがとうございました。

 

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