男のきものを嗜む。「デニム着物で過ごすラフな一日。」
私にとって着物は「日常」であり、
前回ご紹介しました「卒園式に向かう父親」の装いとは打って変わり、
デニム着物で過ごす日も、大切な日常の一コマ。
セレモニーの装いとは180度反対、真逆な着物も、
肩の力を抜いて袖を通すことの出来る、楽しい着物です。
私が4年間ほど愛用しているデニム着物と、
それに相性ぴったりの、オレンジ色の木綿の角帯。
足元はまだ肌寒さが残る事も考えて別珍の足袋に、
今年からの新たなお気に入り、スカイブルーの草履という組み合わせ。
着物の楽しみ方は、礼装だけにある訳ではなく、
こうしたカジュアルなものにもしっかりとあるという事を教えてくれます。
どちらが優れているという事ではなく、どちらもそれぞれの良さがあるというもの。
ビシッと決めた誂えのスーツも素敵ですし、
ラフなデニムと白シャツも素敵という事と同じです。
実は、この当たり前の事が、着物となると当たり前になっていないところが、
着物特有の難しさというか、厄介なところで、
絹物に対するあてなき信仰心や、そもそもの知識の薄弱さで、
「絹が上、綿は下」という不文律を感じる事も、
今なおあると聞きます。
もちろん、TPO的な事を考えれば、
絹物はセレモニーを含め、礼装着に欠かすことが出来ない素材であり、
必然的に格の高い場所に着ていく事が多いのですが、
それはあくまでも「格の上下」であり、
何より大切な事は、向かう先の格やTPOに合わせて、
着る着物を選ぶことが出来るかどうかという事。
「ハイキングに行くのに、誂えのスーツを着ていたらちょっと変だよ。」
と同じ感覚だと思います。(まあ、この感覚も人それぞれのものですが)
という訳で、店で作業的をする時の私のスタイルはこの様な感じ♪
息子の保育園のお迎えも、安心して自転車をこいで向かう事が出来ますし、
水仕事も心置きなくすることが出来ます。
着物が決して難しくなく、それぞれの人にとって、自分らしく着こなせる、
「ファッションの選択肢」としてある事を願って。
今日から始まる四月、着物が似合うひと月が、
皆さまにとって素敵な一日であります様に。
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