男のきものを嗜む。「季節と共に着物を楽しむ心。」
十月も後半になり、
先週末の三連休頃の気候から比べると、
大分、秋らしさを感じる、袷の着物が心地良い季節になりました。
「袷」に「単衣」に「夏衣(正式にはここにも分類あり)」と、
気候や季節に合わせて着るものも合わせていくこと。
これは和装洋装問わず、同じことです。
着物屋として、季節に合ったものを着て、
皆さまにそのご評価いただきたい気持ちと、
そもそもきもの暦自体が現代の気候とはマッチしておらず、
今の気候に合ったものをご提案したい、きもの男子としての気持ちが、
互いに相まる、九月から十月に掛けての約一か月半。
きもの暦、所謂ところのドレスコードは、
初心者の方にとってみれば、何を着たら良いのかが一目で分かる、
とても分かりやすい目安みたいなもので、
ご来店のお客様の中には、
「困った時の指針に出来るから、暦が在るととても便利。」
というお声も、良く耳にします。
現代の和装に関するドレスコードがあるとすれば、
それは「制約」ではなく、「指針」であるべきで、
ルールや指針を知り、その意図や意味に添いながら、
自分らしく、気候に合う一着を選ぶ事が、
私が想う、スマートなスタイル。
私が例えに出すにはおこがましいですが、
千利休の教えのひとつ「守破離」にある様に、
基本を知って守り、いずれかにはそれから離れ、超えていきつつも、
「本を忘るるな」を肝に命じ、基本を大切にする心を持ちたいと、
私は思っています。
そんな、気候が移り変わる今月。
きもの男子の皆さまのご来店が増えてきました
男性の皆さまが、着物を通してお洒落をしたい、
特に私と同世代「オヤジ世代」の皆さまの、
「着物でお洒落オヤジになりたい!」
という願いは、
120%叶えて差し上げたいというのが、私のモットーであり使命!!
少しでもお力になれたらと思い、毎日店に立っています。
先日ご来店頂けた皆さまも、
そんな私の想いを、このブログなどを通して知り、
ご縁が繋がった方々。
コーディネートの話から、保管の仕方の話、
そして男同士となると、車やメカ系の話にも華が咲き、
初対面だった男子お二人と止めどなく楽しい話をして、
過ごす事が叶いました。
そんな、お一方の着姿がこちら。
クリーム色の久留米絣の文人絣に、博多織の角帯をコーディネート。
スッキリとして着姿の中に、それぞれの上質な質感を感じられる、
美濃幸好みの組み合わせです。
久留米絣の文人絣は、横絣の一反なのですが、
この当たり前の様にありそうな一反が、
最近、私のまわる問屋さんにはなく、
自分的に、今もっとも仕入れをしたい木綿織物のひとつ。
こうした何気ないものが、一番重宝します♪
藍絣も定番で良いのですが、このクリーム色もなかなかの色目で、
また仕入れをする事が叶いましたら、コラムでもお知らせをします。
男のお洒落を着物と共に、
自分らしい「ファッションの選択肢」として、
お楽しみ頂けます様に。
着物と共に在る、素敵な日々をお過ごし下さいませ。
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